クリムト「接吻」はなぜ崖の上だったのか!愛の危うさか、愛を育むための場所だったのか?

アールヌーボー

こんばんは!ビー玉です。

【大人の美術館】の記念すべき第1回目(?)として、モロ【18禁】のクリムト作「ダナエ」を紹介したいと思ったんですが・・準備不足と私の力量では「下品」になってしまうと判断して、今回は回避!!私の大好きな「ダナエ」を私の文章で穢すわけにはいきませんので、またいつか準備が整い次第紹介しますね♪

 Gustav-Klimt-Danaeグスタフ・クリムト『ダナエ』1907-1908年

 

▼後日書きました▼

クリムト描く『ダナエ』、絵の意味を知ると別の登場人物が見えてきます
こんばんは!ビー玉です。 今宵は、【大人の美術館】へようこそ・・・ 本館、【大人の美術館】は、素人の素人による素人のための妄想美術館です。いわゆる “常識” とされている見解と違う箇所もあるかとは思いますが、ゆる~い気持ちでリラ...

 

というわけで、今回紹介するのは同じクリムトの「接吻(The Kiss)」

恐らくクリムト作品の中でもっとも人気があると思われる作品です。

知らない人はいない、ってくらい超有名絵画w

The-Kiss-Gustav_Klimt

グスタフ・クリムト『接吻(The Kiss)』1907–1908年
オーストリア・ギャラリー所蔵

素直に素敵な絵だなと・:*:・(*´∀`*)ウットリ・:*:・

崖っぷちで抱き合う男女・・この「崖」というシチュエーションが「恋の恍惚と儚さ」を描いたものだ、という説もありますが、私の見解は少し違います。

よかったら最後まで、私ビー玉の妄想劇場にお付き合いください。

クリムトってこんな人

グスタフ・クリムトは、19世紀末〜20世紀にかけて活躍した分離派の中心にいた画家で・・・とかって書いても面白くないので、ここでは省きます

 

▼クリムトについては知りたい方は、こちらの記事もどうぞ▼

感動!愛知県豊田市美術館「クリムト展」の感想と概要!2019年に観るべき美術展!
2019年7月23日から開催された「クリムト展 ウィーンと日本1900」を観に大阪から遠征しました。展覧会へ行ってきた感想、主要作品の解説、グッズ紹介、混雑状況などを詳しくレポートします。また大阪からのアクセス方法も書いておりますので、大阪から遠征を考えている人は、よかったら参考にしてみてください。

 

人となりはかなり変わっていて、人間不信の上に自分不信。おまけに人とのコミュニケーションもかなり面倒なタイプだったらしくて・・・

「開封すると返事を書かなくてはいけなくなるから」と、貰った手紙を未開封のまま定期的に燃やしていたというのは有名な話・・

余談ですが、私はその気持ちがちょっと分かって・・未読メールが溜まりすぎてくると(500通を超えたあたりから)フォルダごと消そうかなって何度か削除のボタンを押しそうになったのは内緒です|

そして、クリムトは自分にも興味が持てなかったようで、自意識や自己顕示欲が高い画家にしては珍しく自画像は残していません。

ちなみに風貌はこんな感じw(画像はWikiからお借りしました)けっしてイケメンではない・・

クリムトさんの名言
「題材として自分に興味はない。他人の方が面白い・・主に女性だけどねww」

外見は熊だし、手紙を出したって返事も返ってこないし、マメでもなさそう・・

女性にモテるタイプじゃないくせに・・って、切り捨てるなかれ!!

尋常ではないほどモテました!!

アトリエには常に何人もの女性モデルが半裸で生活していて、そのすべてのモデルと関係を持っていて、非嫡出子も十数人いたと言われています。

「才能」って全てのイケメン要素を凌駕しますっ( ✧Д✧) カッ!!

いつも他の女性達と比較され、身体や心情のすべてをスケッチされる・・そんな生活は官能に満ちていて、刺激的だったとは思うのですが・・・その状況に女性達が長く耐えられると思います?私は無理!1日も無理ですw

たぶん、モデルは短期間で次々に入れ替わっていったんだろうなって想像します。

そんなクリムトと結婚するでもなく、半裸の女たちに加わるでもなく、27年も連れ添った女性がいます。

「接吻」のモデルだと言われているエミーリエ・・

クリムトが唯一精神的に愛したと言われている女性です。

ちなみに、クリムト最後の言葉は「エミーリエを呼んでくれ」だったそうですよ・・

 

クリムトとエミーリエの関係

グスタフ・クリムト『エミーリエ・フレーゲの肖像』1902年
ウイーン博物館所蔵

エミーリエは、自分のファッションブランドを立ち上げて経営する、といった当時にしては珍しい自立した女性でした。

27年も連れ添っていたのに、クリムトとはプラトニックな関係だっという識者も多いです。

ハインリヒ・ボーラー撮影:クリムトとエミーリエ

私個人の印象なんですが、「接吻」を見る限り、クリムトとエミーリエの関係は・・「プラトニックなハズないでしょ?」って思うんだけど・・どうだろう?

だけど、それはとても限定的なものだったのではないかと。

クリムトとエミーリエの主なコミュニケーションツールは手紙でした。

ただ、毎年夏になると避暑地で一緒に過ごしていたようなので、おそらく他の女性たちがいない夏の短いひと時だだけ、濃密な関係を持っていたんじゃないかな?

だけど、肉体的なものより精神的な結びつきの方が遥かに強かったのだろうと私は思います。

なぜ逢瀬が限定的である必要があったのか?

エミーリエはクリムトの全てを受け入れて許容した女性と言われていますが・・他の女たちに嫉妬の目を向けることはなかったんだろうか?

エミーリエが嫉妬心や独占欲をクリムトに向けないために、「限定的」という距離感 、すなわち「よけいなものは見ない」ということがとても大切だったんじゃないかな、って想像しちゃうんですよねぇ

クリムトもそれを望んでいた気もしますし・・・

そんな、他者から干渉を受けない場所、2人だけしか存在しない世界。それが「接吻」における崖の上(崖っぷち)だったのではないと思うんですよ。

そして、クリムトが手紙を焼いていたという行動。

手紙はエミーリエとの大切なコミュニケーションツール、他の不必要に思える手紙に二人の仲を邪魔されたくないという気持もあったのかもしれません。

さて、真相はどうなんでしょうね。ドロドロ方面とロマンチック方面、どっちにウエイトを置こうかと悩みましたが、ちょうどエリック・サティの「ジムノペディ」という優しい曲が流れていたので、ロマンチックをチョイスしてみました。

バックに流れていたのが、同じくサティの不安感をかきたてる「グノシエンヌ」とかだったら、まったく違った内容になっただろうなと思います。

・・・妄想なんてそんなものです。好きに楽しみましょう♪

本日は以上です。最後までお読みいただき、ありがとうございます。

コメント

  1. Ran Ran より:

    確かに美術ネタが多いですよね。

    高尚な趣味をお持ちで、うらやましいです。

    • ビー玉 より:

      RanRanさん、こんばんは!
      美術ネタは週に一回だけやらせてもらってます(;´∀`)しばしお付き合いをっ♪
      高尚とは程遠い話が中心ですけどね?(;´д`)トホホ

  2. […] […]

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