京都市京セラ美術館「ポンペイ展」の感想と徹底ガイド!秘密の駐車場情報もあり

美術展ガイド

こんばんは、大人の美術館ナビゲーターのビー玉(@beedama_lab)です。

本日は出張美術館

京都市京セラ美術館で開催されている「ポンペイ展」へ行ってきました。

ポンペイは火山の噴火により一夜にして滅んでしまった悲劇の街。

街を覆い尽くすように積もった火山灰は約6m、そんな灰の中から掘り出された選りすぐりの出土品が120点来日しています。

ポンペイ展感想から秘密の駐車場情報まで、古代好きならぜひ足を運んでほしい「ポンペイ展」の徹底ガイドです。

よろしければ、最後までお付き合いください。

 

 

ホンペイ展 感想&レポート

「ポンペイ展」の開催場所は「京都市京セラ美術館」

京都市京セラ美術館
〒606-8344 京都市左京区岡崎円勝町町124
※最寄駅などはブログ後半に

 

リニューアルした京都市京セラ美術館

1933年に「大礼記念京都美術館」としてオープンし、第二次世界大戦後に「京都市美術館」と改名。

帝冠様式の重厚な建物は日本で最も古い公立美術館として親しまれてきましたが、2017年には老朽化により一部を閉館してのリニューアル工事が開始されました。

館内インフラを整備し、古き良きところを残しつつ2020年に「京都市京セラ美術館」としてリニューアルオープンしたばかりの美術館なのです。

 

リニューある前リニューアル後

帝冠様式の外観はほぼ変わらず、半地下のガラスばりのエントランスができて、光あふれる開放感のある空間になっています。

帝冠様式とは簡単にいうと、洋館に和風の屋根をくっついた感じの建物です

美術館奥の日本庭園もまるで絵のように美しいので必見です。

 

コインロッカー

メインエントランスから入って左手にチケット売り場、右手奥にコインロッカーがあります。

会場は広いです。重い荷物は預けたほうが楽ちんですよ♪

ロッカーは100円入れて施錠しましが、あとで100円が戻ってくるシステムなので、帰りにとり忘れないようにしましょう(両替機もあります)。

 

メインエントランスからポンペイ展会場へ

ポンペイ展の会場は本館 北回廊1階(入ってきたメインエントランは地下)

ロッカーの横、中央階段を登った左手がポンペイ展の会場です。

 

『ポンペイ展』には、イタリアのナポリ国立考古学博物館の全面協力により日本初出品を含む約120点が海を渡ってやってきました。

高度な文明を持ちながらヴェスヴィオ火山の噴火によって、たった一夜にして灰に覆われて滅んだ古代都市ポンペイ。

1700年もの間、火山灰のしたに眠っていた歴史ロマンが詰まったタイムカプセルを開くかのような心踊る展覧会です。

東京 東京国立博物館 平成館 2022年1月14日(金)~4月3日(日) 終了しました

京都 京セラ美術館 2022年4月21日(木)~7月3日(日)

宮城 宮城県美術館 2022年7月16日(土) ~9月25日(日)巡回予定

福岡 州国立博物館2022年10月12日(水)~12月4日(日) 巡回予定

東京、京都のとは、宮城、福岡に巡回する超大型展。

 

館長
館長

ワクワクしますね!

ポンペイの有名な家の再現(一部)、精密なモザイク画から生活道具に至るまで、当時の生活の伊吹が間近に感じるような臨床感あふれる展示の数々。

しかも、その全てが写真撮影可能(※フラッシュ撮影は禁止です)

私は一人で行きましたが、一人で鼻息荒くめちゃめちゃ楽しめました。

古代史好きなら大興奮のひとときを過ごせる「ポンペイ展」

序章プラス1〜5章まで、各章で印象に残った展示を少しづつ紹介します。

序章

会場に入ってまず最初に目にするのはポンペイの人々の生活と、それがヴェスヴィオ火山の爆発によって一瞬で失われる様子が再現映像。

街全体を飲み込む火砕流の迫力は恐ろしかったです。まさに世界の終わりのような光景に震えました。

噴火前のポンペイに歴史を逆再現するような気分で入場。

ポンペイで一番新しいフレスコ画『バックス(ディオニュソス)とヴェスヴィオ山(62〜67年)』

新しいってことは噴火の直前ってことですね。

富士山のように円すい形に高く伸びたヴェスビオ山、そしてその山頂にまで葡萄畑が描かれます。

火山の恩恵で地表が温暖で葡萄の栽培に適していたんでしょう。その火山によって滅んだというのもなんとも皮肉。

これは現在のヴェスヴィオ山。噴火により上部が吹っ飛び高さが半分に以下になったんだとか、どれほど激しい噴火だったのかが想像できます。

こちらは火山の噴火によって犠牲となった女性。

これは人が炭化したのではなくて、人間の肉体が朽ちた後の空洞に石膏を流し入れて作られた石膏像です。

実際の人ではないですが、生々しいです。

序章ではポンペイを飲み込んだ火山噴火の恐ろしさが表現されていました。

 

1章 ポンペイの街 ー公共建築と宗教ー

ポンペイの想像図(ポンペイ展での展示はありません)

西暦79年にヴェスヴィオ山が噴火するまでのポンペイは東京ドーム14個分ほどの大きさに1万人が暮らす中規模の都市でした。

日本はちょうど弥生時代ごろ、やっと稲作が行われ始めたころです。

その頃ポンペイではすでに水道が整備されて劇場や公共浴場もあり、家の壁に絵を飾るほど高い文化水準を誇る街でした。

そんなポンペイで信仰されていたのは、太陽神のアポロンや知恵の神ミネルヴァなど・・

ポンペイが紀元前89年ごろにローマに征服されてからは全知全能の神ゼウス(ユピテル)やその妻ヘラ(ユノー)、愛の女神ヴィーナスなどのローマ、ギリシャ神話の多くの神々が信仰されるようになりました。

劇場ではそんな神々の物語が上演されていたんでしょうか。

劇場が建てられエンタメとして人気があったようです。

そので使われていたという兜や膝当てなどの展示があったんですが

これがめちゃめちゃデカいw

2m強の巨人が着用する感じ。当時のグラディエイター(剣闘士)たちがそれほど大きかったのか、強さの誇張なのかは謎です。

この防具の大きさはこの展で一番のインパクトでした(゚∇゚ ; )

 

2章 ポンペイの社会と人々の活躍

2章では裕福なポンペイ市民たちの生活が紹介されていました。

コンパニオン(遊女)を呼んでの宴の様子だったり

女性が身につける宝飾品などは今でも使えるほど素敵なデザインでしたよ。

この章でもっともインパクトがあったのは

ヘルマ柱型肖像 前1世紀〜1世紀

彫刻の精密さにも驚いたんですけどね、

柱中央の蛇口のような “物体”ですよ。

おそらく水ができるようになっていたんじゃないかと思うんですが、男性器の形なんですよねぇ(  ˙-˙  )

自慢のモノだったのかもですが、古代ローマの人って性に関して大らかだったんでしょう。

実際にポンペイに行くと、娼館には赤裸々が壁画が飾ってありますから。

 

この柱を夢中で接写してる自分が今となっては恥ずかしい(*/▽\*)

 

3章 人々の暮らし ー食と仕事ー

3章では、ポンペイの人たちの当時の生活を垣間見られるような展示になっていました。

当時一般の人の家にはキッチンがなかったので、街には飲食店やパン屋などの外食産業が盛んでポンペイだけで80軒ほどが営業していたそうです。

火山灰が覆い尽くしたのは人々の日常そのもの。

炭化したパンや食料、調理用具も灰の中で当時のまま残っています。

炭化したパン、イチジク、干し葡萄に穀物

持ち手のところに顔があって使いにくそうなフライパン。この上でどんなものが調理されていたんでしょうか。

見てるだけで痛そうな医療器具なども展示されていましたよ。

職人として働くクピト(キューピット)たち。

神様だって働いているんだから、ポンペイの人々にとっての労働は尊いものだったんでしょう。

 

しばし休憩

3章と4章の間にはトイレ休憩があります。

京セラ美術館の内部までもポンペイの遺跡に見えてきた(゚∇゚ ; )

この休憩場所には【番外編】として有名なアレクサンドロス大王のモザイクのレプリカが床に展示されているので、お見逃しないように

 

こちらは壁画ではなくモザイク画、なんと400万個のガラスや天然石でできているんだとか!

気が遠くなるような作業です。

4章 ポンペイ 繁栄の歴史

ポンペイの家にはファウヌスの家、竪琴奏者の家、悲劇詩人の家という名称が付けられているんですが、それはその家の出土品に由来します。

この章ではポンペイの邸宅が一部再現されていたり、邸宅に飾られてたい壁画やモザイクの展示がありました。

 

壁の色は特徴的なポンペイレッド。

最新の研究によると、その多くは本当は黄色だったことがわかってきています。

火山の時に発生したガスによって赤に変色したものが多いんだとか。

ポンペイとといえば、この深い赤のイメージが強いので、黄色だと少々寂しい気がします。

もし、黄色だったとしてもそのままポンペイレッドは残して欲しいなぁ。

竪琴弾くアポロン像

この像が発掘されたことで「竪琴奏者の家」と呼ばれる邸宅が一部再現されていましたよ。

竪琴奏者のエントランスをに置かれていた動物たちの噴水。

ポンペイは水道が引かれていて24時間無料で水が使い放題だったらしいので、この噴水も常に水が溢れていたんでしょうね。

 

高知の水源から1kmに34cmという傾斜を付けて水が流れてくるようになっていたそうですよ。水源の水量が豊富だったのかポンペイでは水は無料で使い放題だったんだとか。

 

この章で気になったのは

なんといっても猛犬注意のモザイク。

現代と同じように防犯のために犬のモザイクがを飾っていたんですって、猛犬というのは可愛い感じの犬で和みます。

床にもかわいい猛犬のモザイク画のレプリカがありました(*´꒳`*)

驚くほど精巧な猫のモザイク画も展示されていましたよ。犬好きだけじゃなく猫好きさんも必見♪

 

5章 発掘のいま、むかし

18世紀から始まったポンペイの発掘は今なお続けられて、新たな発見も進んでいます。

西暦79年8月に噴火したと思われていたヴェスヴィオ山でしたが、現代発掘中の第5区で「11月の最初の日からさかのぼって16番目の日(10月17日)」という落書きが家の壁から見つかり噴火のXデーが改新されのは記憶に新しいです。

この章では新しく発掘された展示物と発掘調査の様子が映像でみることができました。

『ポンペイ展』の音声ガイド

ナレーションの声は声優の小野賢章さんと小野友樹さんです。

2000年前のポンペイで出会った二人がポンペイの街を見て歩くという設定です。

会話が楽しくて一緒にポンペイの街を歩いてる気分を堪能できました。

会場レンタル版の価格は600円(税込)

こちらのガイドはカラーで画像も出ます。このタイプは初めてで感動しちゃいました。

あと、自分のスマホにダウンロードするタイプの音声ガイドもあります

こちらは730円

ダウンロード版なら期間中はいつでも聞くことができて、予習復習ができて便利です♪

 

アコースティガイド公式アプリ「聴く美術」をダウンロード
https://www.acoustiguide.co.jp/kiku-art/

 

ポンペイ展グッズ

サンリオのポムポムプリンとの可愛いコラボ商品多数。

古代遺跡の柱の抱き枕 6,380円(税込)は欲しかったのんですが、大阪まで抱いて持って帰る勇気がなく諦めました。通販があったら欲しいです!

 

私は猛犬注意のトートバッグ 880円(税込)
猛犬注意のリングノート 550円(税込)を購入。

私の中では「猛犬注意」ブームです🤣

 

「ポンペイ展」混雑状況と所要時間

【混雑情報】

私がポンペイ展に訪れたのはGW前の平日12時ごろでした。

目立つ展示物の前には1〜2組ほどの小さな人だかりができていて、混んでいるとは言えないけど賑わっている感じです。

チケットは入展時間が決められた予約制(人数に余裕があれば当日購入もできます)なので、混みすぎるということはないと思いますが、これほど大規模な巡回展は会期が進みにつれてテレビなどで特集が組まれて来館数が増していくものなので、ゆっくり鑑賞したい方は早めの来館をおすすめします。

 

【所要時間】

私の場合は約2時間半かかりました。

1週目は写真を夢中で撮ってしまって展示品に集中できなかったので2巡して、メモを取ったりりしていたので時間がかかりました。

展示物も多いですし、1時間半〜2時間は鑑賞時間を確保して欲しいところ。

時間には余裕を持って来館してください。

 

ポンペイ展 概要

ポンペイ展のチラシ

開催場所

京都市京セラ美術館

〒606-8344 京都市左京区岡崎円勝町町124

本館 北回廊1階

その後、宮城、福岡へ巡回予定

開館時間

午前10時~午後6時(入場は閉館の30分前まで)

休館日

月曜定休
※ただし、5月2日(月)は開館

料金&チケット購入方法

【チケット料金】

一般高大生小中生
2,000円(税込)1,200円(税込)800円(税込)

※障害者手帳等を提示の方は本人及び介護者1名無料(確認できるものが必要です)

 

新型コロナウイルス感染症の感染予防・拡大防止のため、日時指定タイプの事前予約制が優先となっています。

当日券も販売されていますが、満員の場合は希望の時間に入場できない可能性もあるので、事前予約をおすすめします。

開館時間の10時から30分ごとの入場券で入場する時間は30分単位で決められていますが、中に入ってしまえば観覧時間は自由です。

 

京セラ美術館公式チケットサイトはこちら

 

京都市京セラ美術館へのアクセス

(画像出典:京セラ美術館公式サイト)

公共の乗り物を使ったアクセス

【電車の場合】

地下鉄東西線「東山駅」より徒歩約8分

京阪「三条駅」・地下鉄東西線「三条京阪駅」より徒歩約16分

【市バス】

・JR・近鉄・地下鉄「京都駅」から

A1のりば
5系統「岡崎公園 美術館・平安神宮前」下車すぐ

D2のりば
86系統「岡崎公園 美術館・平安神宮前」下車すぐ

・阪急「京都河原町駅」

Eのりば
46系統「岡崎公園 美術館・平安神宮前」下車すぐ

Hのりば
5系統「岡崎公園 美術館・平安神宮前」下車すぐ

京阪「三条駅」から

Dのりば
5系統「岡崎公園 美術館・平安神宮前」下車すぐ

**阪急京都線「烏丸駅」からのルート案内**

私は今回大阪から阪急で京都入りして烏丸駅から市バスに乗りました(料金がもっとも安かったので)

烏丸駅「東改札」を出てすぐ左、18番出口から地上へ出ます。

18番出口の目の前がバス停なので、迷いようがありません。

このバス停に止まる5系統または46系統の市バスにのり、8駅目の「岡崎公園 美術館・平安神宮前」で下車したら、徒歩1分ほどで京セラ美術館です。

 

車の場合(※秘密の駐車場情報あり)

名神高速道路 京都南I.Cから市内へ約10km

名神高速道路 京都東I.Cから市内へ約7km

 

美術館専用駐車場

平日 最初の60分 500円、以後30分 200円、当日最大1,500円

土日祝 最初の60分 500円、以後30分 200円、最大料金なし

一般用区画19台、優先車区画2台

近隣駐車場

岡崎公園駐車場 美術館まで徒歩5分ほど

最初の1時間まで510円 以降30分ごとに210円
最大料金は1400円

土日で4時間以上駐車したいなら、こちらの駐車場のほうが安くなります。
収容台数506台

 

台数が多いので、ほぼ埋まることはないんですが、周辺は平安神宮、京都市動物園、南禅寺などの人気観光エリア、連休などは満車になることもちらほらあります。

そういう場合は

場所は秘密ですが、この施設近くの有料駐車場なら土日でも空いてることが多いので、困ったときは探してみてください。美術館へは徒歩8分ほどです。

最初の1時間 410円
以後30分ごとに 100円が加算されます。

ポンペイ展のまとめ

ポンペイにある邸宅を一部再現されていたり、ポンペイに暮らす人々の生活に寄り添うような展覧会でした。

もともと古代文化に興味があったのでなおさらですが、今と変わらない「猛犬注意」のモザイクなど、古代の人々をより身近に感じられて幸せでした。

おそらく会期進むごとに混在は増してくると思うので、できるなら早めのご来館をおすすめします。

本日は以上です。お読みいただき、ありがとうございます。

ポンペイ展へ行くときの参考にしていただけると幸いです。

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