こんばんは!ナビゲーターのビー玉です。
本日は画家とモデルの奇妙な関係についてのお話です。
友情・愛情・愛憎・・・悲喜交交
名画を生み出すきっかけとなった物語とは?週間誌の三面記事感覚で覗いてみませんか?
よろしければ、最後までお付き合いくださいm(_ _)m
藤田嗣治とキキ
レオナール・フジタこと藤田嗣治(ふじた つぐはる)は1886年に日本で生まれフランスで活躍した画家です。
フジタといえば「乳白色の裸婦」!フジタしか作れないと言われた独特の下地を使用し、陶器のように滑らかな肌で描かれる裸婦が妖艶で幻想的でなんとも素敵なんです。
この下地は長年謎とされていましたが、最近の研究では下地に「タルク」を混ぜて使っていたことが分かったようです。
ちなみにタルク(滑石を粉にしたもの)っていうのは、ベビーパウダーの主原料です。
そんなフジタの裸婦を有名にした作品のモデルを努めたのがモンパルナスの女王と言われたキキ(本名アリス・エルネスティーヌ・プラン)。
キキは芸術家たちのモデルとして大人気だったんですけど、モデル代は自分の飲み代と貧しい画家たちに奢ってしまって、常にお金はなかったそうです。
そんなキキが病に伏せっていると聞いたフジタはキキの病院代を稼ぐために、仲間の絵のモデルを引き受けてお金を作ったんだとか!!
そのことに号泣して感謝したキキは、それ以降、藤田のモデルは無料で引き受けました。
藤田嗣治『寝室の裸婦キキ』1922年
そんな2人の友情の結晶が、こちらの裸婦!この絵はパリで絶賛されて、2人を一躍有名にしました!
何がいいって、そう・・・愛憎じゃなくて、友情なんですよ(((uдu*)ゥンゥン
画家とモデルって色っぽい関係を考えがちですが、二人はあくまでも「友情」で結ばれていたんです。
いや、もしかしたら数回くらいは何かあったかもしれないけど・・
だけど2人はあくまでも友人としてキキが死ぬまでその深い友情で結ばれていました。
この二人の性別も国境も超えた関係は本当に憧れます。
まぁフジタはどのモデルにも性的関係を強要したりはしない稀な画家だったようですけど・・
当時フジタと親友同志だった画家のモディリアーニはモデルと関係を持たないと裸婦を描けなかったというのにねぇ(´-ω-`)
フジタ紳士だわぁLOVEだわぁ〜♡
猫好きっていうのもいいですね♪
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爽やかな友情から一転・・・
私の中のゲスい画家NO.1の画家とモデルのお話は少々デンジャラスです。
ピカソと7人のミューズたち
パブロフ・ピカソ『二十歳の肖像』1901年
20世紀最高の芸術家と称され、モデルとなる女性を取っ替えひっかえで、我が道をゆく画家というイメージがありますが・・いやそのイメージは間違ってないと思いますが・・
日本では抽象画のイメージが強いであろうピカソ。
だけどその画風は猫の目のようにコロコロと変わっています。その全ての画風において傑作を残しているっているのが、まさに天才としかいいようがないんですけどね(^▽^;)
その画風が変わる転機となるときはいつも女性の影響がありました。
意外だけど女性の一声で画風をガラリと変える一面もあったようですよ!
ピカソの最初のミューズは
失意の底から救い上げた最初の女神
ピカソがパリに来て初めての恋人フェルナンド・オリヴィエ
夕立に降られて、ピカソの住むアパートの軒先に飛び込んできたというドラマのような出会いをはたいした2人は出会ってすぐに恋に落ちます。
当時のピカソは友人の死によって、「青の時代」と呼ばれる青一色に染められて絵を描いていました。
そんなピカソに色を取り戻させたミューズがオリヴィエです。
ピカソの下積み時代を知る唯一のミューズです。
人妻だったんですけどね
薄命だった第2の女神
二人目のミューズは、オリヴィエの友人であったエヴァ・グエル
恋人の友人とか絶対にアカンやつ!最もゲスいパターン( •ὢ•)
彼女を描いたのが肖像画「マ・ジョリ(私のかわいい人)」・・・全く何がかわいいのか、私にはちょっとわからないんだけど、エヴァ・グエルはピカソにキュビズムへの扉を開かせます。
キュビズムとは立体派と訳されまして・・・一番わかり易く説明すると「何描いてるかわからない」派ですwww
オリヴィエはピカソを受け入れてすぐ結核により死亡してしまったので「悲劇のミューズ」なんて呼ばれていますが、他の女性たちの最後を考えると、まだ幸せな最後だったんじゃないかとも思えます。
誇り高い3番目のミューズ
次なるミューズはバレエダンサーでロシア貴族の血を引くオルガ・コクローヴァ。
彼女の「私を描くときは私だとわかるように描いて」という一声であっけなく芽吹き始めていたキュビズムの芽を躊躇なく自ら摘みました。
ピカソの描く古典主義です・・・この画風の落差に着いていけませんが、ピカソの画力の高さには本当に驚きます。
オルガはピカソの最初の妻となりましたが1955年に自殺。
天才に最もインスピレーションを与えた女神
ピカソ46歳の時に「君を描きたい。私はピカソだ」とナンパしたのが当時17歳だった「マリー・テレーズ」
ピカソに「完璧な体と顔」と称され、最もピカソにインスピレーションを与えたと言われるミューズです。
ピカソの死後に自殺。
芸術家ドラ・マール
ピカソが次に愛したのは写真家だったドラ・マールです。
当時は妻のオルガ、恋人マリーの3又状態だったので、激しい気性のドラ・マールは泣き叫ぶことがたびたびあり、そんなドラ・マールをピカソは面白がっていたようです。
激しいドラ・マールの感情に刺激して描かれたのは名画「泣く女」です。
ピカソの母国語(スペイン語)で芸術を論じることができるほどの才女でしたが、度重なる心労により鬱(うつ)を発病しピカソから身を引きました。
植物に喩えられた女性
ピカソ60歳を超えて出会ったミューズは画学生だった21歳のフランソワ・ジロー。
激しかったドラ・マールの反動か、ピカソが選んだのは穏やかな女性だったようです。
彼女をモデルに描いた「花の女」では、折れそうなのに細い茎なのにまっすぐ前を見据えて立つ様は芯の強さを感じます。
彼女はピカソとの間に1男1女をもうけたあと、「あなたのような歴史的記念碑とは一緒にいたくない」とピカソの元を自らの意思で去ります。
自ら意思でピカソの呪縛を解いた唯一の女性です。
傷心のピカソを守り抜いた女神
お疲れ様です。最後のピカソ最後の女神です。
フランソワ・ジローに振られたピカソはショックからかフランスの古城を買い取って引きこもります。
その古城をマスコミや世間から守ったのがジャクリーヌ・ロックです。
最初の妻であったオルガが亡くなり、2度目の妻となった女性です。
ピカソとの歳の差は、なんと45歳!!世間では財産目当てだと言われていましたが、ピカソ亡き後、葬儀や財産分与などを終わらせ、ピカソのあとを追って墓の前でピストル自殺を果たしました。
子どもよりも何よりも自分!
ピカソのミューズ7人中3人が自殺・・・人気アーティストのミューズというのも大変なものなんだなと思います。
ピカソが別の女性に走るタイミングって、いつも恋人に子どもを生ませた後なんですよね・・・
自分が誰かの1番でないと気が済まない。子どもよりも自分!ピカソの強烈な「自己顕示欲」が垣間みられます。
そんなピカソの晩年の言葉です。
「この世で最も重要なものは愛。それがどんな愛であろうとも」
うーん・・・自己愛?
なんで、こんな男に自殺するまで・・って思うんですが、彼女たちを縛っていたのは「天才に選ばれた女」という呪縛だったんじゃないかと思います。
自ら、そんな呪縛を打ち破ったフランソワ・ジローはかっこいい!!
画家をストーキング行為に走らせた女神
画家とモデルを5組紹介しよと思ったんですが、ピカソ先生でいっぱいいっぱいになってしました。
もう早々に真打ちを登場させてしまいます!!
オスカー・ココシュカ。20世紀に活躍したオーストリア出身の画家です。
代表作は・・
オスカー・ココシュカ作『風の花嫁』1914年
ここに描かれているのはココシュカ自身と、ココシュカが愛した女性アルマ・マーラーです。アルマの「傑作を描けたら結婚する」という言葉を受けて、本当に美術史に残る傑作を描いてしまいました!!愛の力おそるべし。
アルマ・マーラーは音楽家グスタフ・マーラーの未亡人。
クリムトの最もエロティックな絵画「ダナエ 」のモデルになったとも言われており、
当時の多くの芸術家たちのミューズで「天才たちの恋人」と呼ばれましたのがアルマです。
ココシュカは7つも年上のアルマに一目惚れして猛アタック!!
アルマの「肖像画を描いてくださらない」という言葉とともに交際が始まりました。
まぁ、アルマの恋人はココシュカだけじゃなかったんですけどね(^▽^;)
ココシュカはそんなアルマにどっぷりハマります。
どれほどハマったかといえば・・・
彼女を独占したいがために、勝手に戸籍を取り寄せて結婚しようとしたり・・・
激しい嫉妬を理由にフラれたあとには
抱き心地まで考慮された等身大のアルマ人形を作り、外にも連れ回すといったストーカー行為を繰り返しました。
ココシュカとアルマ人形との蜜月は、7年も続きココシュカが人形の首を斬り落とすという狂気の末に終止符がうたれ、ココシュカはアルマを諦めたと思われていたんですが・・・
数十年たってアルマ70歳の誕生パーティの会場に「いとしいアルマ。僕たちは「風の花嫁」の中で永久に結ばれている」という内容の電報が届いたそうです。
うん、ココシュカ怖すぎる(゚∇゚ll)
このアルマ人形をモデルにして描かれた絵も多くあるんですが、闇が深すぎてここでは紹介を自粛します。
気になる人は「アルマ人形 絵画」などで検索してみてくださいね(^▽^;)
ココシュカとアルマの詳しいお話はこちら
才能ある人ってどんなイケメンよりも素敵に見える時がありますが、まぁほぼほぼ苦労しますね。
個人的にはこのような苦労はきらいじゃないです。はい_(┐「ε:)_
本日は以上です。最後までお読みいただき、ありがとうございます。
当「大人の美術館」はweb上の仮想美術館です。毎週末の夜中に更新予定でございます。
また来週も御来館お待ちしております。
また来週、元気にお会いいたしましょう♪ See You( ˘ ³˘)♥
コメント
ココシュカ、こわい。ストーカーじゃ。
そしてピカソの天才さと下衆さ、、、天才に選ばれたという呪縛、になるほどーと思いました。だからあんな下衆なのに、離れられないのか、、、
やっぱフジタの日本男児としての清廉さというか潔さというか清潔さというか、際立ってます。
ビカソは「カサヘマスの死」からの青の時代が好きです。あの二十歳の自画像、良いですよね。
「泣く女」は日本に来たとき、口を開けて見ちゃいました。あまりにも素晴らしくて(笑)
ビー玉さんのおっしゃる通り、女は才能のある男に弱い。太宰治を思い出しました。まぁ、ピカソの方がだいぶ図々しいですが(^^ゞ
面白かった(^ー^)ありがとうございます
藤田嗣治の裸婦、好きです。
いやー、ピカソ…ゲスイね。(笑) しかし、ソレを補えるほどの画の才能があったんだろうなぁ…。(-ω-;)ウーン
ココシュカのアルマ人形にはドン引きでした。人形と戯れている絵も描いているのですね Σ(゚д゚;) ヌオォ!? 新しいものを創造する芸術家は何か突き抜けたところがあるなあといつも感心します。またダナエが出たところでクリムト先生の子だくさん(婚外子14名)の話かなと思いましたが、ココシュカの内容も面白かったです(^▽^)/