美術界を華やかに彩る魅惑のヒロインたち!清純派から魔性の女まで一挙紹介

美術史

こんばんは!ナビゲーターのビー玉です。

難しいと言われる西洋絵画を初心者向けに楽しくわかりやすくをコンセプトに「大人の美術館」を運営しております。少々色っぽい内容を含む場合がございますのでご注意ください(たいしてエロくはないんですよ・・・たぶんw)

以前に絵画の題材にされるヒーローのことを記事にしたことがあります。もちろん絵画の題材にされる大人気のヒロインたちもいます!!

本日は、そんなヒロインの世界にあなたをナビゲートします。

男性の場合は理想の女性像を、女性の場合は自分に似たタイプは誰だ(いないかもだけど)?なんて思いながら楽しんでいただければと思います。

よかったら、最後までお付き合いください。

聖母マリア

絵画の世界の最大のヒロインといえば、この人しかいません!!

絵画界の永遠のヒーロー「イエス・キリスト」の母。

処女のまま神の子イエスを妊娠し、そのため永遠の処女、完全無欠の清純派アイドルとして西洋絵画界に君臨し続けている西洋美術界最大のヒロインです。

ラファエロ・サンツィオ作「大公の聖母」1505年-1506年頃

聖母マリアで最も多く描かれているテーマが幼いイエスを抱いた「聖母子像」

このテーマは、14世紀中頃からずっと描き続けられてきたテーマで作品数が膨大なので、このテーマをみていくだけでも西洋美術史が俯瞰できるようになっているのがすごい!!

大ヒットテーマ多数!!

聖母子像以外にも・・

●処女マリアに天使ガブリエルが神の子を宿したことを告げにきた
「受胎告知(じゅたいこくち)」

●イエスが処女マリアから生まれたように、実はマリアも汚れなき形で授かったとされる
無原罪の御宿り(むげんざいのおんやどり)」

●聖母マリアが亡くなり、天使に導かれて天に登る様子を描いた
「聖母被昇天(せいぼひしょうてん)」

●息子イエスの死を嘆く姿を描いた
「ピエタ」

このように数多くのヒットテーマを持っています。

【聖母マリアのアトリビュート(個人を特定するための持物)】
百合、棘のないバラ、赤と青の衣、12の星の冠、閉ざされた庭

ビー玉セレクション 聖女系ファム・ファタール「聖母マリア」

私のお気に入りの聖母マリアは・・・

ギュスターブ・モロー作「神秘の花」(1890年ごろ)

殉教者たちの地を吸って大輪の花を咲かせている百合、そこに鎮座する聖母マリア!
聖母マリアに他者の人生を狂わす意思がなくても、マリアの為にたくさんの人が命を投げ打って血を流しました。

これぞ!世紀のヒロイン「聖女系ファム・ファタール」です!

マリアの為に殉死して至った聖人たちは、アイドルの握手会やグッズに大金をつぎ込んで殉死していくファンを彷彿をさせますね( ✧Д✧) カッ!!

マグダラのマリア

聖母マリアと共にイエスの最後を看取ったイエスの弟子の一人。一説にはイエスの妻で、娘を産んだとも言われている女性です。

エル・グレコ作「悔悛するマグダラのマリア」1580年 

もともとは全く目立たない存在だったんですが・・・

キャラクター付けが成功した例

聖書のどこを探しても「娼婦だった」ていう記述がないにもかからわず、元娼婦というキャラクターづけをされ、昔は悪かったけど、更生した元不良のアイドルとしてバロック時代に突然脚光を浴びるようになったヒロインです。

宗教画において「ちょっと色っぽい」を担当しているので、清純派ヒロインの聖母マリアにはさせれないような露出度の高めの衣装が多し!!

 

館長
館長

全盛期の松田聖子さんと中森明菜さんみたいですね!

 

ビー玉
ビー玉

館長!今、そのニュアンスがわかる人がどれくらいいるんでしょうか?

※このブログの読者さんは年齢層高めなので、きっと分かるはずw

【マグダラのマリアのアトリビュート】
香油、頭蓋骨、半裸w

 

ビー玉セレクション 高貴な「マグダラのマリア」

カルロ・クリヴェッリ作「マグダラのマリア」1474年 - 1486年

わかりやすく色っぽいのにしようかと思いましたが・・・何があっても絶対に改心しないような気の強そうな、このマリアが好きなんですよね(((uдu*)ゥンゥン

私はこの絵から強烈なエロスを感じてしまいます。

この絵を描いたカルロ・クリヴェッリという画家なんですが、もうね・・赤ちゃんを描いても老人を描いても、この世のものとは思えないほど高貴で、ため息しか出ません。

日本ではあまり知られていないので、紹介したいんですが、まだ詳細があまりわかっていない画家さんなので、もう少し勉強します( ✧Д✧) カッ!!

聖母マリアほどは貢がれない不遇のマグダラのマリアですが、カルロ・クリヴェッリの描くマグダラのマリアだけは違う気がする!貢ぐことすらおこがましいような気高さがありますね( *• ̀ω•́ )b グッ

人類最初の女性イヴ

聖書の時間を遡ります!人類最初のヒロインは楽園を追われたイヴです。

イヴは蛇にそそのかされ、神から食べるなと釘を刺されていた「禁断の果実」をアダムと共に食べて楽園を追い出されてしまいます。


ラファエロ・サンチェ作 「アダムとイヴの原罪」(1509-1511年

諸説ありますが、イヴにリンゴを食べるように仕向けた蛇の正体は、アダムの前妻であるリリスだったといわれているんです!そんなドロドロな因果関係を聞いちゃうと、楽園って楽しそうだけど、イロイロあるのねって思っちゃいますよね(^▽^;)

知恵の実を食べ、言い逃れをしようとして神を怒らせたことこそが、いわゆる人間の「原罪」なのです。

知恵の実の正体は性交?

私の個人的な妄想ですが、私は知恵の実というのは性交渉のことじゃないかなと思っておりまして、アダムとイヴは神の助けを借りずに子どもをつくる方法を会得したのかなと(((uдu*)ゥンゥン

人間1人の知識なんて、大したことないけど、それを繋いでいくことで、現代に繋がる膨大な知識を蓄積できたんでしょうし、あながち間違ってないと思います。(※妄想です)

聖母マリアやイエスの無原罪の誕生もすんなり頭に入ります(^▽^;)

そして、イエス・キリストが人類の罪を一心に受けて磔刑に処されたことで、神様のお許しを得たというのがキリスト教の考え方なのです。

子作り解禁で〜〜〜す٩(●˙▿˙●)۶ みたいな・・・

※完全に妄想なので、怒らないでくださいね(; ・`д・´)!

まぁ、アレです。禁じられた男女交際をスクープされて、グループを追われたアイドルみたいなもんです(((uдu*)ゥンゥン

ビー玉セレクション 「イヴ」が人類にもたらしたのは「災い」か「幸い」か・・

ジャン・クーザン作「エヴァ(イブ)・プリマ・パンドラ」

こちらは、旧約聖書のイヴ、ギリシャ神話のパンドラのダブルイメージです。

このお二方は人類最初の女性であり、人類に災いをもたらした存在として共通点が多いのです!

右腕のりんごと骸骨はイヴが人類にもたらした「原罪」と「死」を・・左腕には邪悪の象徴である蛇を巻きつけ、希望を閉じ込めた壺(パンドラが開けたのは本当は壺です)があります。災いだれけだけど・・・

洞窟の外には彼女たちがもたらした文明世界が広がっています。決して災いだけじゃないのは、文明の恩恵を受けてる私たちなら分かりますよね。

 

ユディト

Gustav-Klimt_Judith_1

グスタフ・クリムト作 「ユディトⅠ」1901年

旧約聖書の外伝に登場する女性です。未亡人だったユディトの故郷は強国アッシリアに攻められ、降伏寸前でした。そんな故郷を救う為、自らの体を使い敵将の床へ潜り込み、油断した敵将ホルフェルネスの首を切り落として、故郷を勝利に導きます。

聖書きっての猛女です。

ハニートラップを仕掛けて祖国を救った猛女

まぁ・・アッシリアからすると妖艶な美女のハニートラップに落ちて、命取りってことです(((uдu*)ゥンゥン

このテーマはなぜかめちゃくちゃ人気があるですよね・・中世の時代から途切れることなく描かれ続けています。

男性を破滅に導くような女性をフランス語で「ファム・ファタール」といいます。直訳すると「運命の女」だけど、「魔性の女」といったほうがニュアンスは近そうです。

男性には滅ぼされてもいいと思えるくらいの女と出会いたいという願望があるのかな?

魔性の女と言われる女優さんなどに、なぜか男性が途切れないのが不思議だなぁ・・って思っていたけど、人間というものは中世の時代からなにも変わってないんだなと思います(゚∇゚ ; )

ビー玉セレクション 零下40℃の瞳「ユディト」

上のクリムトの完全ヤンデレのユディトも好きなんですが・・・

Alessandro_Allori _Judith-1.

アレッサンドロ・アローリ作『ホロフェルネスの首を斬るユディト』(1610〜1612年)

 

ユディトを描く場合、ユディトはほくそ笑んでいるか、憎しみを込めてるかのどちらかが多いんでが、アローリの描くユディトにはなんの感情もないんですよ!!

生首もただ掴んでいるだけで、人間の首だろうが、虫の死骸だろうが、きっと同じ顔なんだろうなぁ・・って思うのです。

きっと、誘惑するときは妖艶な笑顔を浮かべていた筈なんです!だけど “事” が終わるとこの表情!!そのギャップを想像するとそら恐ろしくなります。それがたまらなく色っぽい。(私もヤバイな)

このユディト、実はアローリを手ひどくフッた女性がモデルなんだそうです。そしてホロフェルネスの首はアローリ自身の自画像なんだとか!

きっと画家本人がこんな冷やかな顔でフラられたんだろうなと思うと切なくなりますが、実はアローリはこれと同じ構図の絵を何枚も描いています。

しかもユディトをこれだけで美しく描くってことは、この冷たい仕打ちに喜びを感じていたんだろうなぁ・・・なんてね(*´罒`*)

そういえば、アローリの「ユディト」は魔性の女と呼ばれた「女優」さんたちに、なんとなく表情が似てやしませんか?

普段表情の読みにくい人が、自分だけ(?)に向けられる満面の笑みに「本当はいい子」と、コロッとヤラれちゃうのかもしれません(^▽^;)

本日は以上です。本当はギリシャ神話のヒロインたちも書きたかったんですが、文字数が多くなってしますので、また後日とさせていただきます。

 

「大人の美術館」は動画でもお楽しみにいただけます

\\ ✨ 動く大人の美術館です ✨ //


 

最後まで、お付き合いいただき、ありがとうござます。

当「大人の美術館」は毎週土曜か日曜の深夜にオープンします。

また来週お会いいたしましょう(*ˊᵕˋ*)੭

コメント

  1. 清純派アイドル・・・w
    まさに正真正銘ってやつっすよね( *´艸`)

    魔性の女に野郎が吸い寄せられていって、ボロ布になるのは自分だったら、彼女を射止められるはず(*´ω`*)
    っていう、ヘンな自信っていうか、ある意味純朴な思いがあるのかもw
    そこをボコボコにやられるっていう(T▽T)

    • ビー玉 より:

      えたさん、コメントありがとうです♪
      既婚者なのに絶対に男女交際を許されないってどういう状況?って思うけど、永遠のアイドルなのでしかたなしw
      男性の冒険心にはホント頭が下がります(ΦωΦ)フフフ…
      でもまぁ・・・それもまた人生(ΦωΦ)フフフ…
      猫好きも同じようなものですwww

  2. 僕は”中森明菜”派!(`・ω・´)シャキーン ゆえに…マグダラ派か?(笑)

    あとね、男はロマンティックなので、”破滅するほどの女”ではなく、”破滅するほどの恋に狂った自分”が好きなんだと思う。ナルも入るのかな。(笑)

    • ビー玉 より:

      ましゅーさん、コメントありがとうです♪
      奇遇ですね!私も中森明菜派でございました(๑•̀.•́ฅ✧
      「”破滅するほどの恋に狂った自分”が好き」この発想は私にはなかったけど、なるほどと唸りました(((uдu*)ゥンゥン
      いや〜よい気づきをありがとうございます!!

  3. Nick Ollie より:

    ホロフェルネスの首を斬ったアローリのユディトがすごい美人なのね。私が好きな系の顔なんだけど、この無垢そうな顔で首持ってるのが怖い、、、

    そして、私も明菜ちゃん派だったなー。マグダラのマリアの方が奥が深い気がするし。

    • ビー玉 より:

      Nickちゃん、コメントありがとうです♪
      私、このユディトに会いに真夏の京都に行ったんですが、この絵の前に立った時に、一気に涼しくなったんですよ(((uдu*)ゥンゥン
      目がね・・・ものすごく涼しげてゾッとしたのです(llФwФ`)ガクガクブルブル でも綺麗だったぁ♡
      ちなみに私も明菜ちゃん派( ✧Д✧) カッ!!

  4. めるも より:

    明菜か聖子か、プリンスかマイケルか、テリーかアンソニーか、ストーンズかビートルズか、
    一番シックリ来る例で年代を晒しましょう、私はテリー派。

    • ビー玉 より:

      一番しっくりくるのは明菜 × 聖子、そしてテリー × アンソニー!!!
      ちなみに私はアルバートさんラブでした( ✧Д✧) ←年上好きw

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