こんばんは!ビー玉です。
今宵は、【大人の美術館】へようこそ・・・
本日はギリシャ神話「全能の神ゼウス」に迫ってみたいと思います。
ゼウスはなぜあれほど浮気を繰り返すのか?
それは人間都合だった?
お時間よろしければ最後までお付き合いください。
ゼウスが全能の神と呼ばれるわけ
ゼウスは神ですが、世界や人間を作ったわけではありません。
ちょっと簡単にゼウス誕生までを書いておきます。
まずですね・・・万物発生以前の世界をカオス(混沌)と呼びました。そのカオスの子どもがガイヤ(大地)とタルタロス(冥府)です。この姉弟が交わってできたのがウラノス(天空)。
そのウラノスとガイヤの母子が交わって、12人の子ども達を産み落とします。その末っ子のクロノス(ローマ名:サトゥルヌス)と姉のレアが結婚します!
えっと・・・覚えなくていいすよ(^▽^;) ややこしすぎますw
この家族を「ティタン一族」と呼ぶとだけ覚えておいてください!!
ティタン一族の王となったクロノスは、レアとの子に覇権を奪われるという予言を信じて我が子を次々に食べちゃうんですよ(ノД`)シクシク
ルーベンス作 「我が子を喰らうサトゥルヌス」1635ー38年
このクロノスの末っ子として生まれたのがゼウスです!
ゼウスだけはレアがこっそり洞窟で出産して父に飲み込まれずにすむんです!
この手の話は神話には多々登場しますが、もれなく父親はツメが甘い(。-`ω´-)ンー
成人したゼウスは父の体内から飲み込まれたポセイドン、ハデス、ヘラ、デメテルなどの兄姉を救い出し、父クロノス率いいるティタン一族と対峙してアルカディアの平原で打ち滅ぼします。
コルネリス・ファン・ハールレム作 「ティタンの墜落」1588年
蛾やら飛び魚(?)を上手いこと駆使してるなぁ・・・
巨人の骨が出土?
このアルカディア平原というのはギリシャのペロポネソス半島中央部に位置し、この地域の地面を掘ると巨大動物(サイや象)の骨が出土したことから、巨人族のティターン族の骨に違いないと昔の人は思ったんでしょうねぇ・・・
この戦いを率いたことと、夏に乾季が訪れるギリシャには干ばつ被害にあいやすく、雨を呼ぶ神であったゼウスは最高神と呼ぶにふさわしい神とされたんです。
ゼウスがモテる訳
ギリシャ神話に触れたことがある人はゼウスがとにかく浮気性で、男女、神人関係なく、好みのが合えば所構わず手をだして、妻ヘラの怒りを買っているというイメージですよね!!
浮気に厳しい現代日本では「神様失格」の烙印を押されてしまって大炎上間違いなしだと思うんですが・・・
ゼウスの浮気は人間都合!
じつはこのイメージは人間都合です。
日本のような島国と違って、古代ギリシャは小さな国(都市)の集合体でした。各都市の王や実力者たちが「先祖はゼウスの血筋」言いたいがために、ゼウスは浮気性で人間の娘に手を出しまくった・・としないと辻褄が合わなくなっちゃったのだ・・・なのでギリシアの近辺国の創始者はゼウスの子孫がやたら多いのだ(^▽^;)
ゼウスもしたくもない浮気で奥さんにお仕置きされちゃって、気の毒っちゃぁ気の毒・・・
そんなゼウスの苦難(?)の浮気歴を見ていきましょうか!
ゼウスと関わった女性は数限りなくいるので、有名所だけ・・
ゼウスの浮気遍歴
姉であり妻!美しき女神「ヘラ」
ジェイムス・バリー作 「イデ山のゼウスとユノ(ヘラ)」
あまり知られていませんが、ヘラはゼウスの三人目の奥さんです。
最初の妻は知恵の女神メティス、2番目の妻は法の女神テミスです。
ゼウスはヘラの美貌に魅入られて、豪雨の中、カッコウに化けてヘラの服の下で雨宿りし、雨がやむと同時に本来の姿に戻り求愛しました。
そんなゼウスの求愛を「正妻にしてくれるなら」と受け入れたヘラは、今でいう略奪婚です・・・
法の女神から略奪とはなかなか根性ありますよ〜!!
ジェイムス・バリーの絵は絡み合う指がなんとも色っぽい(ノ∀`)タハー 指フェチプレゼンスのおすすめ絵画です。
ダナエ
グスタフ・クリムト作 「ダナエ」1907-08年
実の父に幽閉させれていたダナエを手に入れるのに、ゼウスは金色の雨に姿を変えて、ダナエのいる塔とダナエへ侵入を果たします。
このダナエとの間に生まれたのが英雄ペルセウスです。ミュケーナイ(ギリシャ)王家の創始者となります。
クリムトのダナエはこの恍惚とした表情が素晴らしいっ!抑圧された狭い真四角の空間を視線はくるりと回り、ダナエを表情で解き放たれる心地良さはたまりません( ´艸`)
余談ですが、「男性と女性、どちらがより多くの快感を得られる?」と言うヘラの質問に、両方を経験したテイレシアスは「男が1で女が9」だと答えたとかいないとか(*´罒`*)
余談は余計ですね!
は、はいすいません(゚∇゚ ; )
ダナエについて、詳しくはこちら↓
イオ
アントニオ・アッレグリ・コレッジョ作 「イオ(ユピテル愛の物語)」1531年ごろ
色っぽい絵だというのは感じ取れると思いますが、なんだかよくわかりませんよね(; ・`д・´)
これ、よくみると・・・・
暗雲の奥に男性の顔が見え、女性にキスしています。
はい、これがゼウスです!
ゼウスはヘラに仕えるイオという美しい王の娘を見初めて、森へ連れだし恐妻ヘラに見つからないように暗雲で周りを隠してイオと交わります。
まぁ、すぐにバレちゃって苦しい言い訳をするんですけどね(; ・`д・´)
言い訳だけならまだしも・・本気でバレそうなったゼウスは寸前にイオを牝牛に変身させ逃げようとしますが、「普通の牛ならもらってもいいわよね」とうヘラの言葉に逆らえず、人間に戻すことなく引き渡しちゃうんですよね(;´д`)トホホ…
哀れイオ・・・・ゼウスと関わった女性はろくなことにはなりません(ノд-。)クスン
イオはその後、人間に戻され、ゼウスとの子どもエパポスを産み落とします。エパポスはのちにエジプトの王となり、イオはエジプトの女神イシスとなりました。
アントニオ・アッレグリ・コレッジョ作 「レダと白鳥」1531-32年ごろ
ここまで読んできてくれたあなたなら、この絵がペットの白鳥とただ戯れてる絵には見えないでしょう・・・
そう、この白鳥はゼウスです。
スパルタ王の妻レダに恋したゼウスは白鳥に化けて、レダと関わりを持ちます。
このテーマは16〜17世紀に大人気のテーマで、かの天才レオナルド・ダ・ヴィンチも描き残しています。
この時代、男女の性愛をおおっぴらに描くことは難しい時代でしたが、動物ならOKだったんですΣ(・□・;)エッ?
今の感覚だと動物はかなりアニアックで受け入れ難い題材だと思うんですけどね(^▽^;)
レダはこのあと卵で、文字通り一卵性双子を2組生みます。
・・・もう、めちゃくちゃです(゚∇゚ ; )w
その時、卵から生まれたヘレネはトロイ戦争の原因となった女性ですね。
エウロペ
シモン・ヴーエ作 「エウロペの誘拐」1640年
フェニキア(今のレバノン)の美しい姫だったエウロペを見初めたゼウスは白い雄牛となってエウロペに近づきます。不思議な魅力を称えた雄牛に促されるままにエウロペが背中に乗った途端・・・雄牛は猛スピードで海を超えギリシャのクレタ島に連れ去り、子どもを産ませます(ノД`)ヒドスギル・・
その子どもがのちのミノス王になり、エウロペはヨーロッパの語源となりました。十二星座の牡牛座の逸話でもあります。
まぁ・・姿を変え品を変え、とにかくゼウスは気に入った娘(時には男性も)を手にいれることに尽力を惜しみません!!まぁ、産ませっぱなしなんですけどね・・・こうやって各地にゼウスの子孫が散らばっていった訳です(^▽^;)
本当のギリシャ神話
ギリシャ神話が青い空と海、白はの宮殿の正解だと思ってる人は多いかもしれませんが、本当は色とりどりのカラフルな神殿だったのですが、美術品を守るべき某博物館が色を削り取って白亜の神殿に仕立てたという人類の黒歴史があります。
今のギリシャ神話はよりマイルドにギリシャっぽく捏造されたものだったります。古い文献の神様たちは、私たちが思っているよりももっと残酷で色っぽいんですよ〜♪
ゼウスも自分の父同様、自分の子どもに王座を奪われると考え、妊娠中の愛人を食べてしまって、臨月になりゼウスの脳を破って生まれたのが戦いの神アテナだったとかね・・・
当館ではそんな生々しい太古の神様の話もちょこちょこ紹介していこうと思っています。
本日は以上です。最後までお読みいただき、ありがとうございます。
当館は毎週土曜日の深夜に開館します。また来週お会いいたしましょう(*ˊᵕˋ*)੭ ੈ
コメント
ヘラってゼウスのお姉さん兼だったんすかΣ(´∀`;)
ゼウスの名前を知ったのは、子どもん時集めてたビックリマンでしたが・・・
これは、当時検索っていうモノがなくてよかったかもw
(* ̄▽ ̄)フフフッコメント欄閉じるって聞いたんで、こちらに
これからコメントさせていただきますよ( ̄▽ ̄)フフフノフ
えたさん、コメントありがとうーーー!!
コメント欄は閉じる予定なんだけど、今もらってるコメントの返信をしてからって思うのでいつになるやら〜(^▽^;)
私がゼウスを知ったのは星占いだったかなぁ・・・本当に検索してたら乙女心がやばかったかもしれない(ΦωΦ)フフフ…