猫でめぐる美術史!悪魔?神?いつの時代も美しい・・

美術史

こんばんは!ナビゲーターのビー玉です。

本日はみんな大好き猫!!絵画に描かれてきた猫を愛でつつ歴史を辿っていきたいと思います。

いや、みんな大好きってのは言い過ぎっていうのはわかってはいるんですけどね!

猫好きはみんな猫が大好きだと思ってるのでご容赦いただきたい。とりえず真の猫好きに悪い人はないと本気で思っています。

 

館長
館長

本日は私が主役ですね

ビー玉
ビー玉

ですねっ♡

では、可愛かったり可愛くなかったりする猫の美術史の世界へナビゲートします。

よろしければ最後までお付き合いください。

最古の猫

猫が最古の愛玩動物だと思っておられる方もいらっしゃると思いますが、犬のほうずっと歴史は古いのです。

犬も猫も元々は自然界にあって人間とは別々に暮らしていたんですけどね。

犬が人間と暮らしを共にし始めたのは少なくとも今から1万5000年前だろうと言われていて、紀元前1万年のイスラエルの遺跡から人間と犬が一緒に埋葬された痕跡が残っています。狩猟中心だった人間は犬をパートナーとして一緒に暮らすようになっていったんでしょうね。

猫が家畜化したのは紀元前4000年頃です。その頃には人間が穀物を栽培するようになって農耕中心になった人たちの間で、ネズミの被害から穀物を守るために猫を飼い始めたのではないかと考えられています。

犬も猫も古くは明確に仕事を与えられていました。

家畜としてではなく、愛玩動物としての猫の歴史は古代エジプトからです。

エジプト紀元前1500年頃

女神になった猫 猫信仰

タカラトミー公式HP「パズドラ モンスターメモリー

おっと間違えたwww

画像出典:Bastet(バステト)Wikipedia

猫の頭部を持つ古代エジプトの女神バステトです。

紀元前4世紀〜7世紀に熱心に信仰されましたが、紀元前30年頃には廃れます。

太古の昔には国力=人口という時代がありましたので、子どもを作る「性」と宗教は切ってもしれない関係があったんです!

だけど、時代が進むにつれて信仰が「性」から「厳粛」にとって変わることになります。

厳粛を重んじる宗教には「肉体的快楽」を連想させる女神バステトは邪魔だったのでしょう、しだいに歴史上から姿を消しました。

 

 

中世の猫

中世ヨーロッパで、猫が大活躍したのが修道院。

7世紀のベルギーでネズミの大発生に悩まされていた修道院がネズミ駆除のために猫を飼い始めたことが始まりまりです。

この頃はまだ職業画家がいなくてですね・・キリスト教を世に広めるための宗教画があったものの、それを描いていたのは修道士です。

猫を描いていたのも、主には修道士。

なのでまぁ、絵の上手い下手があるわけですよ・・

この頃の猫の絵が・・・まぁ(゚∇゚ ; )

眉毛www

眉毛に加えて二足歩行www

飛べたことに自分でもびっくりしてるんだろうか?

犬は上手いのに猫は般若です(^▽^;)


悶え苦しんでますよね(; ・`д・´)?

描かれた猫は雑ですが、この頃は猫とキリスト教の蜜月。

変な猫が登場している間が平和な時代でした。

猫受難の時代が始まりす。

転機となったのは12世紀。発端は噂話・・・

猫受難の時代は噂話から

「悪魔が黒猫に姿を借りて、悪魔信仰の者たちの前に降臨する」と・・・

この場合の悪魔というのは実は北欧の女神フレイヤのことだと言われてるんですけどね、

フレイヤは恋愛と豊穣の女神だったので、儀式には性的な要素を含んでいたようなのです。このことがカトリック教会の憎悪をかいました。

そして、このフレイヤは猫のひく戦車に乗っていると言われていたんです。

性的堕落を助長する魔女の手下ってことで、魔女裁判がおこなわれるようになると何千頭という猫が犠牲になったんです。

私は、さきほど紹介した猫の顔を持つ古代エジプトの女神バステトも猫の受難に一役かっていると思っていたりします。

猫は性的要素の強い異教徒の女神(魔女)と共に長く闇に葬られていきます。

3世紀にも渡って多くの猫たちが虐待を受けました。

このように猫の数が減っていくと、ネズミが大量発生して多くの疫病が蔓延します。

アーノルド・ベックリン『ペスト』1898年

そこでイギリス中心に「猫の魔力に気をつけながら、猫を利用方法を重視すべき」という気運がたまっていき、17世紀になってやっと猫の長い受難の時代は終わりを告げました。

猫の復権

マグリットジェラール『猫のランチ』1800年

19世紀になって、ついに人が猫にひざまづく時代がやってきます٩(●˙▿˙●)۶

猫飼にとって、これこそが正しい姿です!!人間は猫にかしずくのが正解♪

ルノワール『ジュリー・マネの肖像、あるいは猫を抱く子供』1887年

 

ネコの殉難の時代を思うと、こうやって幸せそうな顔のネコに心からホッとしますε-(´∀`*)ホッ

個性的な猫たち

19世紀に活躍した印象派を起点に、人々は自由な題材で絵を描き始めます。

写真の登場もあり、200年以上続いた西洋絵画の「正確に描く」という価値観が完全に崩れ始めます。

誰にも似てない「より個性的な絵」が重視される時代が到来。

もちろん、猫の絵もどんどん個性的になっていきますよ〜♪

・・・・・。

なんだか中世の雑な猫を彷彿とさせますが、こちらはパブロフ・ピカソの作品『オマールエビとネコ』1965年

ジョアン・ミロ『猫の髭』1927年

猫の髭というよりは蜘蛛っぽいですけどねwww

どれほど単純な線で猫を描けるという挑戦でしょうか?

ジョアン・ミロ『小さなネコ』1927年

『猫の髭』と同じ作者の猫の絵。

小さいとか大きいとか・・それ以上にネコなのかどうなのか(´-ω-`)

うん、不思議と可愛らしさのある面白い作品でございます。

ル・シャ・ノワール(黒猫)のポスターの作者は?

 

スタンラン『ルドルフ・サリスの「ル・シャ・ノワール」の巡業)』1896年

このポスター大好きなんです♪

ル・シャ・ノワールはモンマルトルにあったキャバレーのポスターなんです。有名な絵なので見たことある方も多いでしょう。

 

館長
館長

美しい黒猫さんですね♡

ビー玉
ビー玉

館長〜♡

ロートレック展などで、よく一緒に展示されるため、ロートレックの作品だと思い込んでる人がとても多いのですが・・。

そして、何故かロートレックの作品としてグッズもたくさん発売されていたりしますが・・。

そして、そして、googleさんですら多々勘違いしてるますが・・。

スタンランテオフィル・アレクサンドル・スタンラン)という名の画家さんの作品でから(๑•̀.•́ฅ✧

この機会に覚えてあげてくださ〜い(^▽^;)

 

\\ ✨ 動く大人の美術館です ✨ //


 

ではでは、本日は以上です。ネコでたどる美術史いかがだったでしょうか?

楽しんでいただけると幸いです。またの御来館をお待ちしておりますm(_ _)m

コメント

  1. aiai より:

    中世の雑な猫・・・結構好き♡( *´艸`)
    でもその後ルノアールの猫が出てきて、あ、そうだ。ねこって普通にかわいいんだったと我に返った(;´Д`)

  2. miyukitty より:

    人面猫までいて驚き~(;”∀”)
    スタンランのはかっこいいですね!

  3. […] 猫でめぐる美術史!悪魔?神?いつの時代も美しい・・ | 大人の美術館 […]

  4. 伏兎 より:

    般若猫がうちの実家に居る野獣の起こった時にそっくり(´∀`*)ウフフ
    ルノワールのにゃんこさんが一番ほっこりさせられます(*´∀`*)アハン♡♡

  5. Nick Ollie より:

    眉毛付きの雑な猫たちのオンパレードに笑ってしまいました。私でもも少し猫っぽく描けるぞー、とか思ってしまった。

    ピカソの猫はオマール海老に驚いてるし。

    ミロの猫が好き。だけど、黒いのと赤いの、どっちが猫か分からない。

  6. ねぇやん より:

    女神バステトから肉体的快楽を連想するってどんだけ妄想力…想像力が豊かなんでしょうね(^▽^;)
    猫って描くの難しい…それは実感しております…

  7. marimo より:

    眉毛に二足歩行…ついアメトーークの「絵心ない芸人」を思い出してしまいました^^;

    どうしても猫のイメージが先行して悪い印象を持たれることがありますね。
    うんうん、ルノアールの猫ちゃんが癒されまくりでした♪

  8. 面白かった。( ^ω^ )ニコニコ 犬バージョンも出てくるのかな?

  9. ヨウコの川歩き より:

    スタンラさん、ごめんなさい(^-^;私もロートレックだと思っていました。
    凄いですね。猫で辿った絵画の歴史。面白かったです。
    ミロの猫ちゃん、可愛すぎる(o^-^)

タイトルとURLをコピーしました