こんばんは!ナビゲーターのビー玉です。
土曜日は、【大人の美術館】の開館日です。
クリスマスだし、宗教画がくると思った?
すいません。世間のクリスマスに関係なく営業しますっ!
しかも略奪や不倫上等のサークル内クラッシャーと呼ばれたラファエル(ラファエロ)前派の画家ロセッティ
そんな彼を翻弄した魔性の女とはだれだったのか?
汚しければ最後までお付き合いください。
ゲスい画家3選
聖なる日(まだ2日前だけど)にふさわしく(?)まずはゲスい画家3選( ̄▽ ̄;)ナンデヤ
1位 パブロフ・ピカソ
2位 エゴン・シーレ
そして、堂々の3位は・・・ダンテ・ガブリエル・ロセッティー
ロセッティーの自画像とポートレート(人物写真)・・我ながら悪意のある写真チョイスですいません。
ロセッティについては、前にもブログで少し紹介したことがあります。
脇役として2度にわたり出演してもらいましたが、ついに堂々の主役です٩( ᐛ )و
ちなみに、聖夜の直前にゲス野郎ロセッティを紹介するのは、ブログ仲間のNickNickさんからのご要望です。
いや・・すいません・・クリスマスにとは言われてなかったけれど・・ロセッティではなくロセッティが主宰していたラファエロ前派について知りたいというご要望だったけど・・・なんか、いろいろと間違っちゃってスイマセン ( ̄▽ ̄;)
耐える妻リジー
ロセッティ作「ベアタ・ベアトリクス」
彼女の名は、エリザベス・エレナー・シダル。通称リジー、ロセッティーの妻だった人物です。
亡くなった妻を追悼するために描かれたのが、「ベアタ・ベアトリクス」
この絵・・よ〜く見ると、赤い鳥の頭上に後輪があります。この小鳥は神の使者で、鳥がくわえているのは死の象徴であるケシの花・・・ご存知の方も多いと思いますが、ケシはアヘンの原料です。それをリジーは恍惚の表情で受け取ろうとしています。
そう、リジーの死因はアヘン中毒・・・もはや自殺に近い絶命でした。
そしてリジーが麻薬に溺れていった原因は、夫ロセッティの度重なる女性関係への心労です。
リジーが悲運の死を遂げ、さすがに反省したロセッティは自分で書いた詩集の原稿と共にリジーを埋葬し、「ベアタ・ベアトリクス」を描きました。
絵を観る限り、この時点では確かに追悼の気持ちはあったと思います。
禁断の果実ジェイン
そんなリジーの死に対して大きな要因となったのが、ジェイン・ モリスです。
ロセッティが人生で最も愛した女性と言われています。
ジェインをモデルに描かれたのが・・・・
ロセッティ作 「プロセルピナ」
「プロセルピナ」とは、ローマ神話にでてくる春の女神なんですが、冥界の王に見初められ、禁断の実であるザクロを食べてしまったがために、冥界の王の妻として、1年の1/3を地下で暮らすことになってしまった女性(女神)です。(ギリシャ神話ではペルセポネーです)
全体を支配する、まるで闇夜に似た青い色調の中、鮮鮮烈に飛び込んでくるザクロの赤と唇の紅が官能的で、思わずウットリしてしまいます。
禁断の果実を持つ腕を制止するように添えられた右手は、差し詰め理性でしょうか?
やがて、その理性は保てなくなる・・・ということは、とても豊かで艶やかな、ほどかれた髪を見ると明白です・・・(当時の女性が髪をほどくのは、ベットルームだけなんですよ・・)
親友モリスという冥府の王
実は、ジェインはロセッティの親友である、ウイリアム・モリスの妻です。(モリスは花柄の壁紙で有名な人)
ざっくり言っちゃうと、親友の妻とダブル不倫です。
いやいや・・ロセッティのゲスさときたら、それどころではないですよ!!ジェインと出会ったばかりの頃、ジェインを自分の近くに置いておきたいがために、親友のモリスに紹介したと言われています(*ノД`*)タハッ
妻のリジーが亡くなったあと・・後悔の念はどこへやら!ロセッティとジェインの恋愛関係は隠すことなく公の仲となり、もちろん夫モリスの知るところとなるのですが・・・
どうなったと思います?泥沼??って思いますよね?
それが・・・・・
驚いたことに・・・
まさかの・・・・
モリス公認Σ(・ω・ノ)ノ!
なんと、1年の半年は自分、残り半年をロセッティと過ごすことをジェーンに提案するんです。
・・・・うーん、モリスってば突き抜けてる(。-`ω-)
第三者からの目線で客観的に見ると、ロセッティこそがジェインを連れ去る冥府の王に見えるのですが・・・いいえ、ロセッティにとってはモリスこそがジェインを捉えて離さない冥府の王だったのですよ!!
この複雑な三角関係に先に音を上げたのは、まさかのロセッティでした。精神を病んで自殺を図り、ジェインとは破局します。
ロセッティは、自分で書いた詩集を亡くなった妻と共に埋葬したものの・・しばらくすると勿体なくなって墓を掘り起こし、その詩集を刊行してしまったような人です。
私が思うに・・なんだかんだ言っても自分しか愛せない人だったんでしょう。
反対にモリスは・・・親友が自分にジェーンをあてがえたこと、妻と親友がずっと愛人関係であったとこを知った上でジェーンを愛していたのではないかと・・
ジェインは、そんなモリスを選びました。
ジェインは本当に囚われの女神だったのか??
元の鞘に収まって、めでたしめでたし・・・・と、こんな感じで平和に〆たいところですが!
その後ジェーンは、詩人で政治活動家のウィルフレッド・スキャウェン・ブラントと再び情熱的な不倫関係になります。
いやぁ女性は強いというか・・・なんというか・・でも、モリスはジェインと別れません。
実は、この風変わりなジェーンとモリスの夫婦なんですが、
オートリー・ヘップバーン主演でおなじみの「マイ・フェア・レディ」の原作である「ピグマリオン」(ジョージ・バーナード・ショー作)の主人のモデルとなっているんですよ!
子どもの頃に夢中になった観た、映画「マイ・フェア・レディ」の後日談は、思いのほか深いオトナっぽい愛のお話でした・・
おそらくですが、モリスは自分が育て上げたジェインという作品が他の男性を魅了することをに無上の喜びを感じていたんじゃないかなと思うんですよねぇ・・ジェインの男性遍歴は自分の作品への評価だとかね(^▽^;)
いや〜愛の表現は本当に様々ですね〜(((uдu*)ゥンゥン
本日は以上です。最後までお読みいただき、ありがとうございます。
メリークリスマス!!聖なる夜も近いというのに、こんな泥沼不倫の話題でスイマセ〜ン・・・「マイ・フェア・レディ」の夢を壊してスイマセ?ン( ̄▽ ̄;)
本日は以上です。最後までお読みいただき、ありがとうございます。
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