人を魅了する「セイレーン」の秘密

ギリシャ神話(神話画)

こんばんは!ナビゲーターのビー玉です。

歌声で船乗りたちを惑わす海の怪物「セイレーン」

彼女たちが恐ろしい怪物から妖艶な運命の女ファムファタールに姿をかえたのはなぜんか?

じつは現代でもセイレーンは姿を変えて私たちを魅了し続けているんです。

時代の流れとともに変化したセイレーンの秘密に迫ります。

よろしければ、最後までゆっくりご鑑賞ください。

 

初期のセイレーンは人気がなかった?

 

ギリシャ神話に登場する上半身は女性、下半身は鳥(のちに魚)という海の怪物です。

船を難破させてしまう・・・という迷惑行為を繰り返す困ったちゃん。

セイレーンは、英語読みでサイレン(Siren)。声が最大の特徴とされているので、音響装置である「サイレン」の語源にもなっています。

歌声で船乗りたちを魅了する・・・なんて言われたら、どれだけ妖艶な美女だと思うでしょうが!

えっと・・初期のセイレーンさんは、こんな感じ(画像はwikiからお借りしてます。)

び、びみょ〜(;・∀・) これだと魅せられ損か!!

というわけで、特別人気のある題材というわけでもなく、ギリシャ神話でも2回ほどチラッと登場するくらい。

絵画の世界でも、人気がるとはいえない題材だったんです。

 

 

中世以降に激変するセイレーン

そんな人気の無さに焦りを感じたのか、セイレーンは驚くべき変貌を遂げます!

ジョン・ウィリアム・ウォーターハウス「セイレーン」

ジョン・ウィリアム・ウォーターハウス作 「セイレーン」1900年

な、なんと!下半身が鳥から魚に変わるんですΣ(・ω・ノ)ノ!

世の人々は、鳥人間よりも人魚にロマンを感じるようで、それだけで大人気の題材になりました!

 

ビー玉
ビー玉

 “おっぱい”のあるないに違いない

まぁ・・セイレーンが自ら変容したわけではないんですけどね。

 

セイレーン変貌の理由

古代は海に浮かぶ岩場や島などを目印に航海していたと思うのですが、その目印を間違えると大変なことになりますよね?

なので岩場や島に生息する鳥は航海を惑わす恐ろしさの象徴とされていました。

それに対して中世以降は羅針盤(方位磁石)が開発されたので、人間は前人未踏の大海原にも漕ぎ出せるようになり、目の前に広がる一面の海・・・そして、その海中に生息する見たこともない生き物に人々の好奇心が刺激されたのかなぁ・・・って。

そのような理由から、ただただ怖い存在だったセイレーンに、人々を魅了して止まない魅力やロマンが吹き込まれていったのではないかと思うのです。

 

 

こんな怪物(セイレーン)になら取り込まれたい

では、そんな魅力的になったセイレーンを見ていきましょうか・・

ウィリアム・エッティ 「セイレーンたちとユリシーズ」

な、なんか楽しそう

「お兄さぁん!安くしとくから遊んでかなぁい」という分かりやすい誘惑の声が聞こえてきそう

だけど、彼女たちの足元には・・

そんな声に誘われた末、骨の髄まで吸い尽くされた死屍累々(((;꒪ꈊ꒪;))):

現代でも似たような光景はたびたび目にしますけどね。

ハーバート・ジェームズ・ドレイパー 「ユリシーズとセイレーンたち」

なかなか色っぽいお姉ちゃんたちが・・やたらと積極的( ゚Д゚)!!

・・・というか、「ちょっと!あんたらっ!!ツケの代金を払わへんのやったら、この船叩き壊すでぇっ!!」って凄んでる感じですけどねww ※関西弁はイメージです。

タイトルの「ユリシーズ」とは、ギリシャ神話の英雄、「オデュッセウス」の英語名です。

オデュッセウスは、船のマストに括りつけられてる

↓この男性

ちょっと目がイっちゃってる、この人物が英雄?

借金取りに追われてパニックなう! とかではなく?

えっと、英雄オデュッセウスはですね、10年の続いたトロイア戦争にトロイの木馬を用いて勝利した知将戦。

凱旋帰国中にセイレーンと遭遇するんですけどね・・

セイレーンに遭遇することを預言者の助言によって事前に知っていたのにもかかわらず、 英雄オデュッセウスはセイレーンの歌声を聴いてしまいます。

なぜなら・・・部下には耳栓をさせて、自分は「セイレーンの歌を聞いてみたいっ!」ってことで自らが取り込まれないように、自分の体を船にロープで括りつけて航海してたんですって!

えっと、英雄ってちょっとおバカさんなんですかね?

ビー玉
ビー玉

本当に知将なの?

案の定、セイレーンの歌声を聞いた途端に「もう航海とかどうでもいいからセイレーンの元に行かせてくれ〜〜!!」って取り乱し、叫んでみるも部下たちは耳栓をしてるから聞こえない・・・というちょっとマヌケな場面です( ̄▽ ̄;)

マヌケな一面のある知将・・・ある意味萌えですが、次に行きます。

フレデリック・レイトン 作 「漁夫とセイレーン」

魚を捕っているところでセイレーンに魅了されちゃったんでしょうね。

このセイレーン超絶可愛いわ!!妖艶というより可憐( ✧Д✧) カッ!!

こんな乙女に身体を密着されたら・・・もう「一緒に行っちゃおうかぁ・・」ってなるでしょうっ! 漁夫の表情も完全にその気になっちゃってますし(ノ∀`)タハー

さぁ、あたなならこんな魅力的なセイレーンの歌声に耐えられますか?

そして、現在でもセイレーンに魅了されている人はたくさんいますよ・・・

 

 

セイレーンに魅了される現代人

 

 

このロゴのお店に入り浸ってる人はいませんかぁ??

私は以前苦手だったんですが、入ってみると落ち着いて作業ができるので、PCを持って出かけてる時はスターバックスに入るようになりました。

Macを持ってスタバでドヤ顏で作業する人を「ドヤラー」、その行為を「ドヤリンク」というらいしいです。

すいません、ドヤリングしちゃってます(*/▽\*)

話が少しズレましたが・・・

ここまで読んでくれた人にはお分かりでしょう・・スターバックスのロゴはセイレーンなんですよ。

北欧で見つけたセイレーンの木版画に感銘を受けて、と言われていますが、なぜ人を惑わすセイレーンをロゴに選んだのかはハッキリ分かっていません。

セイレーンのように人々を惹きつけるお店にしたいってことなのかな?

スターバックスのセイレーンが腕に抱えているシマシマ模様は、自らの尾っぽです。実は、セイレーンの尾っぽは二手に分かれていると言われています。

スターバックスの初期のロゴが分かりやすいですよ。

ちょっと私たちがイメージする人魚象とはちがいますけどねww

ただ、このロゴは女性が足を開いているように見えてエロい!という理由から批判され、現代の上半身だけのロゴになったそうです・・うん、そう見えなくもないかな(*ノД‘*)タハッ

シアトルにあるスターバックス1号店では、まだ初代のロゴマークが使われているそうですよ。

見に行ける人は是非♪

 

今も昔も人々を魅了してやまないセイレーンは今も姿を変えて、誰かがくるのを待ち構えているにちがいありません。今なら広大なネットの海かもしれませんねぇ・・・

セイレーンのお話は動画でもお楽しみいただけます。

 

動画の更新は不定期ですので、チャンネル登録していただけると、更新のお知らせがあなたのメールに届きます。

 

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