【ルーベンス展】ルーベンスの名画の楽しみ方と鑑賞ポイント!

画家

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こんばんは!ビー玉です。

今宵は、【大人の美術館】へようこそ・・・

本館、【大人の美術館】は、素人の素人による素人のための妄想美術館です。いわゆる “常識” とされている見解と違う箇所もあるかとは思いますが、ゆる~い気持ちでリラックスしながらご観覧ください。「知ると絵画は色っぽい」をコンセプトに、今宵も大人の美術館は開館します・・・

2018年10月16日~2019年1月20日まで、国立西洋美術館にて「ルーベンス展 ーバロックの誕生」が開催されています

それを記念して当館でもルーベンスの企画展を開催いたします。

お時間許す限り、ごゆっくりご鑑賞ください。


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「フランダースの犬」ネロが最後に見た絵画

フランダースの犬の下りは、以前、姉妹ブログ「おっちょこブログ」で書いた内容を、大人の美術館の開館に合わせて移転したものの・・ずっと保留にしてあった記事の転用です。以前に読んだという方は前半は飛ばしちゃってくださいね〜♪

フランダースの犬とは

オーバー40の紳士淑女の皆様におかれましては、子どもの頃に見たアニメで、最も悲しいラストを迎えたアニメは?と質問されたら、80%以上の人が「フランダースの犬」と答えるのではないでしょうか?

 

主人公のネロは、まだ少年だというのに、苦労の末に辿り着いた教会で、愛犬パトラッシュと共に凍死とかって・・・・

あまりの救いのなさに、あらすじを聞いただけで腹立たしいやら悲しいやらで涙が出ます。

この主人公ネロが見たいと熱望していた絵画がありました・・・

ルーベンスの「キリストの昇架」と「キリストの降架」です。

そしてネロが最後に見たものは・・・・

 

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ルーベンス作 キリストの降架

 

ルーベンス作 「キリストの降架」

選りに選って殉教したキリストが十字架から降ろされる絵画だなんて・・救われない!悲しすぎる・・・

と、思っちゃいますよね?

実は、まったくの逆で、この絵を見て「良かった」・・・・って思うものなんです。

西洋絵画には、「アトリビュート」と言いまして、このアイテムが出てきたら○○、という意味を含んだ象徴となるモノが無数にあるんです。この「キリストの降架」に出てくる梯子(はしご)も聖書を描く上で重要なアトリビュートで、天と地、現実と神の国を結ぶという意味があり、天国行き決定の大切なチケットになります。

なので、ネロが最後に見たルーベンスの絵が「キリストの降架」だったというのは、このお話のキモとも言える非常に重要なエピソードなんです。

日本では、そんなことを知る人は少なく梯子だけで救われた気持ちになる人なんて、ほぼいないですよね!なので、分かりやすく天使が迎えにくるんです・・・

ネロがずっと見たかったルーベンスの絵は、最後に綺麗な絵を観られてよかったねぇ・・・ってだけの意味では本当はないんですよ・・・

まぁ、リアリストとしての感覚では「死は死でしょ?」って感じだと思うんですけど、キリスト教における天国とは、選ばれた一部の善良な人しか行けない、誰もが憧れる理想郷なのです。

ネロはね、そんな理想郷へ旅立ったのです。

だからといって、私は良かったねぇ・・・とは思えないですが、何の救いもない話ではなかったということです(((uдu*)ゥンゥン

ルーベンス展に合わせて「フランダースの犬」がCS・TBSチャンネルにて11月17日から再放送が決定しています。

TBSチャンネル2 11/17(土)午後2:30〜午後4:00

大人になってから観る「フランダースの犬」は悲しいだけではない違った魅力もあるんでしょうか、私は見てみようかなと思っています。

ルーベンス展では、ネロが最後に観て天国に旅立ったアントワープ聖母大聖堂の祭壇がほぼ原寸大の4K映像として上映されるんだとか・・・ネロの冥福を祈って涙してください

 

ではでは・・ルーベンス展のみどころなど・・・

 

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ルーベンス展 ーバロックの誕生ー

ルーベンスとは

 

ペーテルパウルルーベンス(Peter Paul Rubens)1577〜1640 享年62歳

動きのある構図やライティングでドラマチックな表現が好まれたバロックを代表とする画家です。生前は苦労を重ねる画家が多い中、ルーベンスは若くから王侯貴族愛されて、画家としては大きな工房を経営したりと大成功を収めました。

ルーベンスのスポンサーはスペインのフェリペ3世、フランスのマリー・ド・メディシス、イギリスのチャールズ1世などなど錚々たるメンバーが名を連ねます・・・のちに「王の画家にして画家の王」などと呼ばれたのも頷けますね。

悔しいかな(?)、私生活も充実!!

5ヶ国語以上の言語を巧みに操り、身のこなしは優雅、勉強熱心な知識人であったルーベンスは完全無欠のスーパー紳士として、出会う人全てを魅了したと言われています。

仕事もできれば、良き家庭人でもあったルーベンスは家族も仕事以上に大切にしました。

もう怖いほどの超リア充!!

「クララ・セレーナ・ルーベンスの肖像」※ルーベンス展で見られます!

当時5歳だった愛娘の肖像は、近寄りがたいほどのドラマチックで威厳に満ちた王侯貴族の肖像とはまた違って、 なんの疑いもなくまっすぐに父を見つめる瞳に愛を感じます。クララはそのご12歳で亡くなってしまうので切なくもあるんだけどね(ノД`)シクシク

メモ:鑑賞ポイントは筆さばき!私的な肖像画なので、まるで描いている途中なのかと思うくらい荒いタッチで描かれています。それが印象派っぽくもあり、生々しく臨場感を持って見るものに迫ってきます。(以前「クララ」が来日した時に私が感じた感想です)

 

ルーベンスは2度結婚しています。1度目の奥さんを亡くした4年後に再婚しているんですが、新しい奥さんとの年の差は・・・

驚きの37歳!!

ルーベンス53歳にして、新妻は16歳! 今ならオマワリさんを呼ばないといけない案件ですが、ルーベンスの時代はそれほど珍しいことではありませんでした。

「毛皮をまとったエレーヌ・フールマン」

こちら、新妻のポートレート的な肖像画です。完全に舞い上がってますね(; ・`д・´)

リラリズムに次いで人気の裸+1!!豪華な裸エプロン(毛皮)です…..ヾ( 〃∇〃)ツ キャーーーッ♪

 

館長
館長

ビー玉さん落ち着いてっ!

えっと・・・今も昔もエロスの趣向は変わらないってことです!!

ただ!体型は今のセクシーとはまるで違います!!

胸も豊満ですが、脂肪もたっぷりです。セルライト満載でボリューミー٩( ᐛ )و

当時のルーベンス工房では多くの弟子がルーベンスの原案にそって、絵画を仕上げるということをしていたので、ルーベンスの真作というのは、実はそれほど多くはないんですが、家族を描いたものは完全にプライベートで、ルーベンスがひとりで描いていたと言われています。これはもう完全にルーベンスの趣味です。今よりは膨よかがウケた時代とはいえ、ここまで肉にこだわるのは立派な変態!

今の感覚ではふくよかすぎますが、ルーベンスにとっては理想の裸体だったんでしょうね!

ルーベンス展でも、そんな理想のぽっちゃりヌードが見られます!!

 

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ルーベンスの裸体

「エリクトニオスを発見するケクロプスの娘たち」※ルーベンス展で観られます

女性たちはもれなくぽちゃぽちゃですね(^▽^;)w

これはギリシャ神話をテーマに描かれた絵画で、妻であるヴィーナスに相手にされない鍛治の神ヘファイストスがよりによって堅物のアテナに欲情し、襲いかかるも逃げられます。

そのときアテナの足にかかった精液が大地に落ちて大地が身ごもりエリクトニオスが生まれます!(神様無茶苦茶やw)

アテナはエリクトニオスを籠に入れて、決して開けてはいけないとおいう言葉と共にアテナイ王の3人娘に預けるんですが・・・

まぁ、ギリシャ神話で「開けるな」というのはただのフリですからね!当然のごとく開けちゃいます。

この絵は今まさに開けちゃった場面です。

知的なルーベンスらしく物語を表す寓意が散りばめられています。左奥には性欲を表す好色の象徴である半身半獣のサテュロスの銅像、右には身ごもった大地の女神ガイヤの彫刻を配し、物語のあらましを描いています。

その後、3姉妹はエリクトニオスと一緒に入っていた毒蛇に噛まれて死にいたり、下半身が蛇のエリクトニオスは二輪戦車を発明してアテナイの王となります。

 

メモ:セルライトまで描いちゃうルーベンスは少々いきすぎな気がしないでもないですが、白い滑らかな肌の奥には本当に血がかよってるかのような肉の重みを感じる肉感的な裸体を思う存分堪能してください!!

 

ちなみにぽっちゃりした女性のことをルベネスク(ルーベンス風)というらしいです。う、うれしくない_| ̄|○

ドラマチックルーベンス!!

「マルスとレア・シルウィア」※ルーベンス展で観られます

この躍動感はまさにバロック!まさにルーベンス(≧∇≦)

右の女性がレア・シルウィアと言いまして、王族ヌミトルの娘なんだけど、王位継承争に敗北し、子どもを作らないように処女を義務付けられたかまどの女神の巫女にされるんです。

そのシルウィアを見初めた軍神アルスが雲から降り立ち情熱的にシルウィアに駆けよるシーンです。

この後、アルスは強引にシルウィアと一線を超えちゃうんですが、このシルウィアの怯えの中に熱を帯びた視線が秀逸!!抑圧されていた性の部分が外に滲み出るのを抑えきれないと言った感じです。

キューピットが二人の愛の成就を意味しており、その後シルウィアは双子の男の子を産みます。その双子がローマを建国するロムルスとレムスなのです!!

本来はシルウィアが眠っている間にマルスは思いを遂げてしまうんですが、ルーベンスはあえてシルウィアにマルスに対して熱視線を向けさせることで、よりドラマチックにエロティックに演出しました!!

実際に女性に無理やり迫るはアウトですが、絵画的にはなかなか官能的で痺れます(ノ∀`)タハー

 

メモ:計算され尽くした構図と登場人物たちの熱い視線をご堪能ください!!

 

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ルーベンス展の基本情報

まぁ、こんな感じで少々濃いいルーベンスではありますが、王侯貴族が愛した絢爛豪華なルーベンスワールドをご堪能ください・・・

 

【ルーベンス展 ーバロックの誕生ー】

●開催場所:国立西洋美術館
●期間:2018年10月16日〜2019年1月20日
●時間:9:30~17:30
毎週金・土曜日:9:30~20:00(11月17日は9:30~17:30まで)
※入館は閉館の30分前まで
●休館日:月曜日(ただし12月24日、1月14日は開館)、2018年12月28日(金)~2019年1月1日(火)、1月15日(火)

●観覧料

一般大学生高校生
当日1,600円1,200円800円

 

本日は以上です。最後までお読みいただき、ありがとうございます。当館は毎週土曜日の深夜に開館します。また来週お会いいたしましょう(*ˊᵕˋ*)੭ ੈ

 

 

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