【レビュー】ブリューゲル「バベルの塔」展 

美術展ガイド

こんばんは!ビー玉です。

それほど需要があるとは思えない記事に2日も費やしちゃってますが(;´∀`)

まぁ趣味のブログなんで、お許しを(趣味じゃダメなんだけどなぁw)!!

「美術館へ行こう」からの続きです。

 

美術館に到着し、いよいよ会場入り口です♪

大きな展覧会の会場入り口には、「目録」が置いてありますので、絶対に持ち帰ります。何を観たのか、けっこう忘れちゃうので( ̄▽ ̄;)

 

「バベルの塔」展では、受付の台に置いてましたよ♪

 

 

人気展鑑賞のベストタイム

 

人気の展覧会って、とにかく人が多くて混むんですよ( ノД`)シクシク…
できれば平日に行きたいんですが、平日に行けたとしても、油断はできません。時折、団体客という地雷が隠れています。

バスにて会場に乗り込み、大挙して押し寄せ・・・悲しいかな、もれなく騒がしいです( ノД`)シクシク…

それを避けるためのビー玉レコメンドタイムは・・・ずばり正午前後!!

ツアーなどの団体客は、基本的にランチタイムには絶対に館内で観覧しませんし、どんな人気の展覧会でも比較的空いている時間帯です。

今回も館内は空いていたんですが・・・

途中で小学生の社会見学かな?たくさんのちびっこが来ちゃいました。

ビー玉さんは未来あるちびっこには寛大なので、しばらく座って時間でもつぶすかぁ?って思っていたんですが、ちびっこ達は駆け足で絵の前を過ぎ去っていきます(@_@)え???っ

時間的に昼食の時間が迫っていたんでしょうけれど・・少しゆっくり見させてあげて??!!楽しいギャラリートークでもしてあげれば、将来有望な美術女子男子になるかもしれないよ?ん( ノД`)シクシク…

でも、まぁ展示されているのが・・・

 

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「大きな魚は小さな魚を食う」

 

ピーテル・ブリューゲル1世「大きな魚は小さな魚を食う」 ボイマンス美術館所蔵

「力のない民は大きな権力に飲み込まれてしまうが、大きな権力も、またさらに大きな権力に飲み込まれる」・・みたいな、ちょいと気持ち悪い寓意満載の版画のオンパレードでしたからね。小学生にはちと早いかなぁ・・

でもよく見ると、ところどころ変な生き物が紛れていたりして、面白かったりするんだけどなぁ( ̄▽ ̄;)

今展のマスコットにもなっている半魚人。
靴下まで履いているw


ちなみにこれがマスコットのタラ男くん♪キモかわいいのか・・な?

空飛んじゃってる魚くんとか( ̄▽ ̄;)

この手の版画が好きな人は、テンションが上がる展示物が多いですよ?♪私はかなり興奮しちゃいました(≧▽≦)

「放浪者(行商人)」

 

バベルの塔に行く前に、今展のもう一つの目玉作品も観ちゃいます?まぁまぁそう言わずにw

奇才ヒエロニムス・ボスの絵が2枚も初来日しております。

その中の1枚がこちら↓

 

ヒエロニムス・ボス 「放浪者(行商人)」ボイマンス美術館所蔵
?
猫飼い震撼・・猫の皮をぶら下げた男です。もう猫好きとしては、この男に同情する気にはサラッサラなれないんですけどww

左右で違う靴をはいていたり、膝の破れたズボンを履いている服装から察するに、男が裕福でないのは明らかです。

男が見つめているのは、画面奥の娼館です。
※看板に色欲の象徴である白鳥が描かれていたり、棒に水瓶をかけたものが屋根にあることから、それが娼館だと分かります。

本物の尼僧なのか、はたまた尼僧のコスプレをしたお嬢なのか・・

行商の男の頭上には知恵の女神ミネルヴァに仕えるフクロウが居て、意味深に男を見つめています。

フクロウなのか? まぁ、ちょっと可愛いけどw

娼館に入るべきか、入らざるべきか?人間というのは、この「行商の男」のように、あらゆる誘惑に駆られながら、常に人生の選択を迫られている。

という教訓が込められている絵なんだって・・・

当時の行商人は、主に男性一般を指しており、キャンパスは鏡を模した丸い形をしています・・
世の男性達は行商の男に自分を投影させて、悔い改めたくなるって感じの仕掛け絵だったんでしょうかぁ(;´∀`)

世俗にまみれた私は「余裕があれば(お姉ちゃんのいる店に)行けばいいじゃん!大げさなっ」とかって思っちゃうんですけどね( ̄▽ ̄;)

風俗嬢に貢いで身を持ち崩し、過去を振り返っている男の悲哀・・って感じに見えるのは私だけでしょうか?現代の感覚では「人生の選択」という大それたものは何も見えませんって(^▽^;)ハハハ・・

こんな感じで、絵をみて悪態を吐くのもまた楽しっ(≧▽≦) 怒られそうだけどww

さてっ!そろそろバベルの塔へ向かいましょうか・・

 

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バベルの塔

 

やっと、真打「バベルの塔」の登場です。

この塔の絵を見て、あなたは最初にどんな印象を受けますか?

人々は神の元まで届く巨大な塔を作り、神の怒りを買います。

神は「彼らが1つの言葉を話すのがいけない」と、お互いの言葉を理解できなくした・・・

というのが旧約聖書にあるバベルの塔のお話。

今にも崩れ落ちそうな塔・・燃えているようにも見えますね。神の裁きを受けて滅びゆく過程なのでしょうか?

 

実は違います。この塔・・・

 


崩壊どころか・・絶賛建築中なのですΣ(・ω・ノ)ノ!

 

燃えているように見えるのは、レンガの色。建設中の上段は新しいレンガで赤く、下段は時間の経過と共に暗い色に変色しています。

長い年月をかけて、少しづつ塔が建設されている様子が伝わります。

レンガは滑車を使い、上へ上へと 運ばれます。

こぼれた石灰を頭からかぶってしまう人や

階下の方では既に人々の生活が始まっているらしく、教会へ向かう人の列

欄干には洗濯物が干されていたりと、生活感満載です( ̄▽ ̄;)

 

バベルの塔を観て思うこと

バベルの塔が展示してある部屋に入った途端、それはもう圧倒されるような存在感を放っていて、恐らく誰もが威圧感や恐怖を覚えると思うんですよ!

だけど、いざ近づいてみると・・人間たちが所狭しと働き、生活していて、微笑ましい日常がそこにはある!時代を超えて、現代の私達となんだ変わらない、大切な日常がそこにはあるのです。

一見すると意味が分からず、恐ろしいと思うことも、近づいて知ろうとさえすれば、怖くなくなることはよくあることです。

私は知ろう(理解しよう)ともしないで、人を糾弾する行為こそが最も罪深いと思っています。

この力強くもある人間の営みを、この後、神によって壊されることになるのかと思うと、本当に切なくなります。

神とは巨大な魚に他ならない・・・(「大きな魚は小さな魚を食う」参照)

 

意外と小さい

 

ところで、この壮大な絵の大きさ、一体どのくらいだと思いますか?

約60×75センチ!!テレビのサイズに例えると38インチぐらいw

実は・・・圧倒的なスケールの割に意外と小さいんです!!

このサイズの絵の中に描かれた人間は・・なんと約1400人。
1人1人はゴマ粒よりもさらにミクロ( ̄▽ ̄;) だけど、何となく表情とかが伝わってくる凄さ!!超絶技巧!!

この小さな空間に、びっしりと人々の生活感を描き込むことで、リアルと迫力が生まれるんでしょうね!!

いや・・私は今まで、こんな質量の高い絵を目の当たりにしたことがありませんでした。

この絵の前に立つと、間の空間が歪むと何人もの人から聞きましたが、その意味がよくわかりました。質量の密度が現実世界よりも高いんですよ!!超大質量ブラックホールが目の前にあるかの如く、吸い込まれそうになるんです。意味がちょっと分からなくなりましたが、とにかく凄いです!!

観に行ける方は是非、国立国際美術館へ足を運んでみてくださいね。

オペラグラスなんかがあると、さらによく見えると思いますよ(゚д゚)(。_。)ウン

ブリューゲル「バベルの塔」展 BABEL
16世紀ネーデルラントの至宝 ー ボスを超えて ー

大阪中之島 国立国際美術館 2017年7月18日〜10月15日

 

モンスターの絵入りエッグスタンドをお土産にお買い上げ♪私と友人の分です♪
小物入れにでもしてもらえたらいいなと思います。

 

本日は以上です。最後までお読みいただき、ありがとうございます。

 

コメント

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  2. […] […]

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