マネは印象派?みんな大好き印象派は誰がいつ作ったの?

印象派

こんばんは、ナビゲーターのビー玉です。

本日は日本で展覧会を開けば満員御礼間違いなしという絶大な人気を誇る「印象派」について、どこよりも簡単に解説しちゃいます。

美術スタイルを無理やり擬人化

12〜15世紀ガチガチのお堅い優等生タイプのゴシック
14〜16世紀明るくエロを叫ぶオープンエロのルネサンス
16世紀私に近づくことは許さない!ドS女王様のマニエリスム
16〜18世紀過剰な愛情であなたを繋ぎ止めたいメンヘラバロック
18世紀楽しければいい♪盛り盛りギャルのロココ
18〜19世紀上下関係にやたらと厳しいモラハラ女子の新古典主義
19〜20世紀いつもで流行の最先端、意識高い系女子の印象派
19世紀いつもなにもないところを凝視している不思議女子の象徴派
20世紀個性的にしか生きられない!藝大系女子の20世紀芸術

印象派の記事一覧

印象派は、時代の最先端、意識高い系女子!

なぜ印象派は人気があるのか?どんな画家が印象派なの?

知ってるようで知らない印象派の世界にナビゲートします。

よかったら最後までお付き合いください。

近代絵画の始まりは印象派から?

近代絵画の始まりは19世紀からと言われています。具体的にどこから初めったかというのは諸説ありますが・・

ボッティッリの『ヴィーナスの誕生』1485年

絵画においてのルネサンス(再生)がボッティッリが『ヴィーナスの誕生』でギリシャ神話の女神をヌードにすることで起こったのだとすると・・

 

ビー玉
ビー玉

エドゥアール・マネ作「草上の昼食」が近代絵画の道を大きく切り拓いとする説を推したい。

 

エドゥアール・マネ「草上の昼食」1863年

ルネサンスでボッディチェッリが女性(女神)のヌードを解禁させ、近代絵画はマネが女神でない人間の女性のヌードを解禁させてました。

そんなマネに影響されたのがルノワールやモネなどの印象派の初期メンバーです。

印象派は19世紀に起こったアートムーブメントの一派

近代絵画の特徴は〇〇派なんて呼ばれるアートムーブメント(芸術運動)です。

アカデミーに認められないと発表する機会もなかった時代に、共通した芸術スタイルや芸術論を持った者たちが集まり小さなコミュニティーを作って、個展なども行うようになりました。

印象派は、そんなムーブメントの口火をきって誕生したんです。

 

【アカデミーとは】
1648年にフランスで設立され、150年に渡って芸術の中心を担っていた機関。
ちなみに印象派にあとに続いたアートムーブメントは、後期印象派、バルビゾン派、写実主義、ナビ派、象徴主義、ラファエル前派、アール・ヌーヴォー、分離派などです。
そんなたくさんのグループの中で、日本で印象派の人気が絶大なのは、画面の明るさと分かりやすさでしょうね。
印象派の特徴は当時を生きる人や街を描いたことなので、西洋特有の聖書や神話の知識もいりませんし、光に満ち溢れた明るい絵はみてて気持ちがいいです。
印象派が発生したフランスと日本と、国は違えど人々の営みに変わりはありませんし、共感を覚えいる方が多いってのうが人気の理由でしょう。

印象派の特徴は?

それまで室内で描くことが当たり前だった絵画ですが、チューブ入りの油絵具が発明されて、画家たちは外で絵を描けるようになりました。
それまでの定番だった宗教や神話だけを題材にするのではなく、同時代の生活や風景などを軽快なタッチで描いたのが印象派なのです。
絵具は色を混ぜると色が濁ってしまう性質があるのですが、できるだけけ絵具を混ぜずにキャンパスの上に色を重ねることでさまさまな色彩を表現する技法「筆触分割(ひっしょくぶんかつ)」を確率!
筆触分割
この技法によって、より早く明るい画面を描けるようになり、素早く移りゆく光の表現を好んで描いたのが印象派の特徴です。
別名「外光派」なんて呼ばれることも♪

未完成?始まりはモネの「印象・日の出」

モネ『印象・日の出』1872年
それまで、どんなにアップで見ても筆跡を残さないアングルのような絵ばかりを見ていた人たちはモネの『印象・日の出(実際は夕方の風景を描いたらしい)を未完成の絵だって酷評しました。

もちろんアカデミーが主宰する公式展覧会「サロン」では認められず、自分たちで会場を借りて展覧会を開いたというものが「印象派」始まりです。

印象派の画家は裕福な子息が多かったので、会場を借りることができたんでしょう。

その展覧会は若い世代に大ウケし、350年続いた西洋絵画の呪縛ともいえる「ラファエロ」の影響から解き放たれた瞬間でした。
(キャンパスの布目が見えるくらい近づいても筆跡が確認できないアングルの聖母マリア)
もともと、当事者たちが「印象派」と名乗ったのではなく、モネの『印象・日の出』を見た評論家が「ただの印象を描いただけのスケッチのような絵」だと皮肉ったことから「印象派」と呼ばれるようになりました。
最初は「印象派」というのは世間がつけた蔑称だったんです。
では印象派の画家たちを雑に紹介しますね。
館長
館長

雑じゃなくてかいつまんでです!

印象派の主な画家

クロード・モネ

泥沼不倫の果てに睡蓮に取り憑かれた  クロード・モネ
モネの書いた睡蓮の数は約200枚!!

マネとモネは間違えやすいので、私はマネのマネじゃないモネと覚えてますw

館長
館長

余計に分かりにくくないですか?

ビー玉
ビー玉

気のせいです。

 

 オーギュスト・ルノワール

『金髪の浴女』1881年

 

女性の胸とお尻大好きエロ師匠  オーギュスト・ルノワール
柔らかそうな女体を描かせたら右にでるものはいません(。-`ω´-)キッパリ!!

カミーユ ・ピサロ 

謙虚なゆえ、他の画家の影響を受けすぎの好好爺カミーユ ・ピサロ
印象派最年長で、面倒見が良い人格者。若い画家に影響されて画風はコロコロ変わりましたが、一貫して普通の人々の日常を暖かく描きました。

エドガー・ドガ

『エトワール』1876年
踊り子フェチがすぎるド変態画家(褒めてます)エドガー・ドガ
ドガは踊り子を美しく描くというよりは性の対象としてがっつり描きましたが、後ろからショット多し・・・隠し撮り的な喜びを感じてたのではと思ってますwww

ベルト・モリゾ 


『ダイニングにて』1885-1886年
画家マネのモデルとしてのほうが有名になっちゃった ベルト・モリゾ 
マネ『すみれの花束をつけたベルト・モリゾ』1872年
モリゾ が画家だと知らない方もいらっしゃるかもですが、当時の女性には珍しく結婚してからも画家を続け、身の回りの女性たちをきめ細かく観察し、女性目線で女性を人格ある1人の人間として描きました。

レイモン・ド・トゥールーズ=ロートレック


『二日酔い』1888年
皮肉屋の超おぼっちゃま ロートレック
『二日酔い』は美人モデルで、のちに画家となるシュザンヌ・ヴァラドンなんですが、何もここを写し取らなくてもって瞬間を見つけて描くのが得意でした。

ルノワール『ブージバルのダンス(一部)』1883年

ルノワール『ブージバルのダンス』1883年

ルノワールの描いたヴァラドンと全然違う!
ちなみに『草上の昼食』を描いたエドゥアール・マネは、印象派の父と呼ばれていますが、印象主義ではありましたが、印象派には属していません。

後期印象派(ポスト印象派)の主な画家

印象派の意思を引継ぎつつ・・「もっと新しいスタイル」を求めて集まったのが後期印象派。

私が別名をつけるなら “個性派”、 とにかく個性的な面々が名を連ねています。

特に共通した画風などはありません。

 フィンセント・ファン・ゴッホ

ゴッホ『ひまわり』

絵に精神性を塗り込めたメンヘラヤンデレの画家 フォンセント・ゴッホ

画家たちを集めて共同生活をしようとするも、実際に尋ねてきたのはポール・ゴーガンただ1人。
そのゴーガンにがっつり依存して、最終的に自分の耳を切り落とすというヤンデレぶりを発揮し2人の友情は決裂。

そんなゴッホが仲間との共同生活を夢見て描いた『ひまわり』が切ない。

ポール・ゴーガン

ポール・ゴーガン『かぐわしき大地』

 

メンヘラ画家ゴッホに振り回された画家ポール・ゴーガン(ゴーギャンともいいます、最近はゴーガンになるつつあるのでゴーガンで統一)

だけどゴッホの影響を受けてひまわりを描いちゃうところが萌え要素。

ゴッホと喧嘩したあとはタヒチに移り住み、色彩豊かな原始的な美を表現した傑作を残しています。

ポール・セザンヌ

ポール・セザンヌ『リンゴとオレンジのある静物』1899年

絵が下手なのを逆手に取って、遠近法無視のまったく新しい空間表現を編み出したポール・セザンヌ。
セザンヌが描いた『りんごとオレンジのある静物』には3つの視点が存在します。単一視点から描かなければならないという概念からの開放、リアルに描くという西洋絵画の長年の価値観をぶち壊しました!
この多視点という概念は、のちのピカソを中心とするキュビズムに受け継がれます。

ジョルジュ・スーラ

『グランド・ジャット島の日曜日の午後』1884-86
点々を打ちすぎて早死にしちゃったジョルジュ・スーラ
印象派の「筆触分割(ひっしょくぶんかつ)」をさらに進化させてた「点描画(てんびょうが)」を確立。
さらに明るい白昼夢のよな画面を描くことに成功しました。
実際にみると「まぶしっ」ってくらい明るいんです。
この『グランド・ジャット島の日曜日の午後』は横幅が3mほどの大きな作品なんですが、全面無数の小さな点で描かれています。

点描画家はもれなく早死にしてるんですが、スーラも32歳の若さで亡くなっています。

ひたすら画面を小さな点で埋めていくのは、よっぽど神経をすり減らす画風なんだろうなって思います。
印象派のピサロ も一時期スーラに影響されて点描をやっていたんですが、すぐにやめちゃったので73歳まで長生きしまいた。

まとめ

マネに影響されて発足した印象派はたくさんの才能を開花させました。

古典に反発した新しい才能たちは、のちの現代美術に通じる影響をしっかり世に刻み込み、写真が発明されて、それまでの本物のように描くという300年続いた西洋絵画の美意識が崩れたころに、タイミングよく現れたのが印象派。
印象派は自由に描くという今では当たり前な概念を生み出し、表現の幅を飛躍的に伸ばしました。
いまでは穏やかな明るくて優しい絵という印象があるかもしれませんが、当時の人にとってはセンセーショナルで尖っていた印象派。古きものを打ち破る力そのもの。
そんな希望と勢いに満ちた絵画に保守的でストレス社会だと言われる日本人は惹かれてしまうのかもしれませんね。
意識高い系女子の印象派

いつでも流行の最先端。時代遅れが大嫌い

本日は以上です。最後までお読みいただき、ありがとうござます。
また来週お会いいたしましょう。
またの御来館をお待ちしています。

コメント

  1. ( ゚д゚)ウム 印象派の人は画面の横に「イメージ図です。」って書けばよかったのかもあ知れん。

    • ビー玉 より:

      ましゅーさん、コメントありがとう(* ̄∇ ̄*)
      図はイメージです、本物と違う場合がありますって?
      それじゃぁ革命にならんやん٩(๑•̀ω•́๑)۶

  2. aiai より:

    「印象派」ってどういうことなんだろう・・・と思いつつ、勉強もしないし聞きもしなかったけど、なるほど、そういうことだったのね!
    姐さんのその後の言葉の「雑に紹介しますね。」に引っぱられて、「印象派=雑」ってイメージになっちゃったけど・・・だいたい合ってる?(違いますw)

    • ビー玉 より:

      aiaiちゃん、コメントありがとう♪
      雑でだいたい合ってる( *• ̀ω•́ )b グッ ←違うだろうww

  3. ねぇやん より:

    お姉さま、ゴーガンになってますわよ…( ´ノД`)コッソリ
    あれ、もしかしてこれが正解?

    • ビー玉 より:

      ねぇやん、コメントありがとう(* ̄∇ ̄*)
      最近はゴーガンっていうことが増えてきので、ゴーガンにしました。
      注意書きいれたよ〜♪ありがとう(≧∇≦)

      • ビー玉 より:

        ねぇやん、コメントありがとう♪
        私もずっとゴーギャンって言ってたんだけど、最近はゴーガンっていうほうが主流らしいので、ゴーガンに統一してみた。
        まだところどころゴーギャンになってるけど(^▽^;)

  4. Nick Ollie より:

    点描画って早死にするほど点々打つのが大変なんだ。こわい描き方なのね、、、

    やっぱり人に見られたくないような表情を切り取るのが上手いロートレックは好き。

    • ビー玉 より:

      Nickちゃん、コメントありがとうです♪
      ずっと点々書いてたら、きっとストレスたまると思うんだぁ(^▽^;)
      Nickちゃんはロートレック好きだもんね♡
      だけど、描いてもらうとなると、ちょっとかんがえるよねwww

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